第4話 影との会議
➖・➖・カルメン視点・➖・➖
カヴィア町での新しい生活が始まり、【影】と今後の話し合いをする事になった。セレスティアはカヴィア町を知りたがってたので、ガイに案内をさせて会議の時間を作った。
「皆、集まってくれて感謝します」
カルメンが、カヴィア町に潜伏してる【影】に対して感謝を言葉を送ると、全員が片膝をついて頭を下げて、影長が代表して返答した。
「勿体無いお言葉です。我ら【影】一同、セレスティア様の健やかな成長を知り、喜ばしい限りでごさいます」
「えぇ、セレスティアのギフトの成長は著しいわね。既に私の能力を凌駕してるのは、あなた達も知ってるわね?」
「はっ、承知してます。セレスティア様が覚醒に至るのは間違いないと存じます」
影長の言葉を聞き、カルメンは感慨深げに目を瞑った後に口を開く。
「えぇ、私ではたどり着けなかった【聖眼覚醒】をセレスティアならたどり着くと期待してしまうわ」
「魔素と瘴気を浄化し、この世界を安定へと導かれた【創造の女神】初代聖帝マルティーナ様の再来ですから」
「セレスティアに全てを背負わせるのは不憫ですが、あの子に賭けるしか方法はないの……」
カルメンの言葉の後、少し沈黙が続いてから影長が諜報活動する者へ報告を促す。
「レオーネ王国の状況はどうなってるんだ?」
「はい、王家直轄組織の【闇】の者がヴォールペ州まで調べにやって来ましたが、クリチェート町まで来るには暫く時間が掛かるかと思います」
「そうか、他に気なる事はないのか?」
「はい、やはり気になるのは、元護衛騎士団のアンナマリーの存在ですね。アレにカルメンお嬢様とセレスティア様の存在を識られた事が気掛かりです」
「アンナマリーには、我々の行き先は知られてない筈だか、それでも不安があるという事なのか?」
「王家の犬【闇】の者達が、クリチェート町へとたどり着いた時に、あの姉弟が元護衛騎士だと気付いて、何か知ってるかもと疑えば、奴等の精神魔法により深層心理を覗かれれば、お2人が生きている事は知れ渡ってしまうと思います」
「消しておけば良かったと?」
「いえ、元護衛騎士が突然消えればそれも不自然。出会う事が無ければ良かったのですが、過去の事をどうこう言っても仕方ありませんから」
「取り敢えず、この地でのセレスティア様の身の安全と、成長を促して【聖眼覚醒】に至る環境を整える事を最優先に行動するように」
「御意」
こうしてカルメンと【影】の会議は終了した。
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