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第10話 君の元で

 帝国軍を全滅させてからは、セイレーンと共に街の復旧に勤しんだ。侵攻によって田畑は壊滅状態だったので、土魔法で田畑を耕していった。農民達は種をまいてまだまだ先になる収穫へ向けて働き始めた。

 他の住民達は倒壊した家屋の廃材等を1箇所に集めてくれたので、私は錬金術で素材へと変えた。その素材を利用して少しずつ家屋が建ち復興の兆しが見えてきたの。


 そんな忙しい毎日を過ごしてると、セイレーンから念話が来たの。


「セレスティア、北門に来れるかしら?帝国からスレイン、ストラトス、カンテラの3人が訪ねて来たのよ。」

「判った。直ぐに行くよ。」


 懐かしい3人が訪れたと聞いたけど、帝国絡みの頼み事なら話を聞くつもりは無い。その事だけは会ったら直ぐに伝えるつもりだった。

 私が北門に着くとセイレーンの後に3人が居て、私を見ると少し嬉しそうな表情になった。


「お待たせ。先に伝えておくけど、帝国絡みの頼み事なら聞くつもりは無いからね。」


 帝国を助けるつもりは無いと釘を刺すと、スレイン様が口を開いた。


「僕達は、帝国の侵攻を許せなかった。だから帝国を捨て、セレスティアの元で正義の行いを手伝いたいんだ。」

「セレスティア、昔みたいに5人で一緒に行動をしよう。」


 スレイン様に続いてカンテラは昔のように一緒に行動をしようと伝えてきた。


「ごめんね、私の行動には同行させる事は出来ないよ。セイレーンですら力不足だからね。ここで活動をするのなら、セイレーンの元で支援活動をしてもらう事になるよ?」


 少し厳しいようだけど現実を伝えた。


「セレスティアの戦う相手は主に魔族なの、あなた達が全く歯が立たなかったあの魔族、あれで最下級クラスだったのよ。一緒に戦うって事は足手まといになるって事よ。力になりたいなら支援活動しかないのよ。」


 セイレーンがそう言うと、3人は互いに顔を見合わせて頷いた。3人の代表としてスレイン様が答える。


「どんな形でもセレスティアの役に立ちたい。セイレーンと支援活動をするので、君の元で仲間として行動させて欲しい。」

「うん、支援活動を手伝ってくれるなら大歓迎だよ。じゃあ、私は行くね!」


 懐かしの3人が帝国を捨てて、私達と一緒に行動する事になったの。学園に居た頃のように楽しい毎日にはならない…厳しい事を言ったけど、本当は凄く嬉しかったの。

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