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第4話 最強にして最凶の戦士

 ヴィクトールが聖女が支援してると言う噂の街を訪れた。既に支援が終わって次の街を目指し立ち去った後だったのだ。


『チッ、一足遅かったか…取り敢えず街を散策して、次の行き先に繋がる場所を調べるか…』


 ヴィクトールは聞き込みを行った結果。

 住民が言うには王都を目指しながら困窮する街を支援して行くらしいとの事だった。王都を目指すのなら次に行く街の予想は付く【ポロック街】だ。

 ヴィクトールはポロック街を目指して、街を移動したのだった。


 その頃ポロック街ではセイレーンが支援活動にあたってた。物流の停滞と周辺に魔物が現れる事で食糧難に陥っていたので、直ぐに炊き出しをして民衆に食事を配給していった。


「みなさん、食糧はまだまだたくさん有りますから、割り込まずにこちらへお並び下さい!」


 セイレーンは押し寄せる人達に向かって冷静に並ぶように声をかけ続けた。


「助かりました、食糧難で住民は飢えに苦しんでたんです。」

「聖女様は、困窮する人達を王国のように放置しません。必ず救って下さいますよ!」


 食事を渡しながらも王国を非難する事を忘れず、民衆の心から王国が離れるように誘導をしていく。


 そんな時、ヴィクトールがポロック街に到着して、支援者が居ないか街中を探し始めると、直ぐに炊き出しをするセイレーンを見つけたのだった。


「見つけたぜ!偽善者の聖女様よぉ〜」

「なっ、何者ですか?」

「俺は親王騎士団 団長ヴィクトールだ。聖女に傾倒する者共と消え去れぇ〜!」


 ヴィクトールは右手をかざして魔力弾を放つ。言葉通りに王国民も含めて抹殺するつもりだったが…


「殺らせないよ!暴食(グラトニー)!」


 セレスティアがセイレーンの前に立ちはだかり魔力弾を吸収した。


「お前が聖女か?ほぅ偽善者とは別人だったか。」

「団長って事は、国王最後の刺客になるのかな?」

「最後の刺客になる?あぁ、エスティグマ様配下では最強にして最凶の戦士だ、俺が最後だが負ける事は無い、聖女よとっとと死んで貰うぜ!」


 言葉と同時に剣のように変化した爪で斬り掛かってくるが、私は扇を広げて盾代わりに受け止める。空いた手で槍を持ち下から斬り上げるが、ヴィクトールは瞬時に躱して距離をとり口から魔力弾を放ってきたので、私は持っていた扇を投げて暴食(グラトニー)で吸収して防ぎ、投げた扇がブーメランのような軌道でヴィクトールの右手首を切断した。


「ぐぁああ…やるな!だが(ニヤリ)」


 切断された右手首が元に戻った。

 そして両手の掌を広げて十指の爪を伸ばして、周囲の人など構わずに攻撃を仕掛ける。


「全てを守りながらは戦えないだろう?お前が刻まれるか周りが刻まれるか選べよ?」

「流石は団長ともなると卑怯だね。でもさせない〚異空間(ルーム)〛!」


 セレスティアとヴィクトールの周囲を異空間化して攻撃を遮る。そして左眼に魔力を注いで聖眼を発動させる。


「セレスティア.Z.シルヴァニアが命ずる。忍耐(ガブリエル)の力よ魔成る者へ耐え難き苦しみを与えよ!」


 忍耐(ガブリエル)が発生させた無数の光の茨がヴィクトールを締めあげると、茨が食い込み青い血が噴き出す。


「ぐぉおおおお!だが殺らせん!ヴァアア!」


 激しい雄叫びあげて光の茨を弾き飛ばしたが、身体中の肉片が抉り取られ満身創痍の状態だった。


「はぁ、はぁ…出直すか…」

「逃さないよ!」

「逃げるんじゃない…出直すんだよっ!」


 叫んだヴィクトールは、セイレーン目掛けて爪を放った。私はヴィクトールを追う事を諦めて、爪を叩き落としてセイレーンを守ると、ヴィクトールは既に消え去っていたのだった。

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