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異世界転生、授かったスキル〘毎日ガチャ〙って…  作者: 小桃
第四章 レオーネ王国 崩傾編
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第18話 辿り着いた者

 レオーネ王国内に激震が走った。


 王太子が魔物騒動を終息させる為に出陣したが、魔物との激しい戦闘で命を落とした。この事が国中に広まったからだ。


 その噂を聞いた1人の男が食堂の片隅で安堵の表情をした。


『セレン、遂に王太子を倒したんだね。かなりの時間を費やしたけど、君の存在を感じられる所まで辿り着いたよ。』


 その男はストラトス.バリオス、かつてセレスティアの元クラスメイトだった少年だ。


 学園を退学してセレスティアを追いかけて、レオーネ王国まで単身でやって来たのだ。右眼は魔物との戦闘で負った怪我で失明、体中が傷だらけで激しい戦いを生き抜いたのだった。


 再会を果たしても赦されるとは限らない。

 だけど謝意を伝えなければ、前へ進む事も出来ないのだ。


 ストラトスは食事を終えて、再びセレスティアを探す為に街を移動する。

 小さな道を進んで行くと魔物に襲われてる商人を見掛けたので、助ける為に駆けつけた。


「大丈夫か?微力だが加勢する!」

「っ、感謝する!」

「私が壁となり攻撃を防ぎます。その隙をついて反撃して下さい!」


 ストラトスは槍と盾を構えて、押し寄せる魔物の攻撃を盾で防ぐが、背後に控える商人は何とか反撃をするが、中々ダメージを与えられなかった。背後の守りに集中する為に反撃を繰り出せない…


「くそっ、このままだとゴリ押しされる…」


 そう思いながら戦い続けると、徐々に戦況が不利になってきたその時、


「加勢するね。」


 懐かしい声が聞こえた。

 ストラトスは声のする方に顔を向けると、プラチナブロンドに紫の瞳の美少女が魔物と戦っていた。


『セレンじゃない…』


 本来の姿を知らないストラトスは、セレスティアだと認識出来なかったが、少女の加勢で流れは変わり魔物達を無事に退けた。

 商人が加勢した2人に感謝を述べる。


「助けて頂きありがとうございました。」

「間にあって良かった。気を付けてね♪」

「あの、貴女が聖女セレスティア様ですか?」

「うん、セレスティア.Z.シルヴァニアだよ。」


 商人と少女の会話を聞いて驚き、ストラトスは少女へ声を掛ける。


「セレンなのか?見た目が違うから全く気付かなかった…」

「えっと…貴方は?あっ、ストラトス?」

「あぁ、ストラトスだ。本当にセレンなの?見た目が随分と変わってるね(汗)」

「うん…学園では偽装してたからね。」

「僕は、君に謝罪をして赦しを乞う為にここまで来たんだ…」

「赦し…それは私に求めるんじゃない。セイレーン様やスレイン様に求めるんだよ。」

「それは…」

「2人の赦しを乞う事、それが無ければ私は貴方を仲間だと認められない…ごめんね。」


 ストラトスは赦しを乞う相手を間違っていたようだ。しかし帝国へ戻り2人へ謝罪をしなければ先へ進めないのだ。


「判ったよ、帝国へ戻り2人に謝罪をしてくるよ。赦しを得たら君の下へ駆け付けるよ。」

「うん、大変だろうけど頑張ってね。」


 ストラトスは帝国に居る2人に謝罪する為に戻って行った。



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