第8話 皇帝を継ぐ者
スレインは帝国謁見の間に居る。セイレーンと共に皇帝に重要な話があったから。
「セイレーン、本当に返上するんだな?」
「パパ、何度も言わせないで!私は皇帝に興味は無いの。私は自分の組織を作るの!」
「判った、好きに生きなさい。」
セイレーンの皇位継承権返上により、スレインが次期皇帝となる事が決定して、スレイン皇太子となった。
皇太子となり学園へは宮廷から通う事になり、少しずつ政も学ぶようになり、皇太子として国策の会議等にも出席する事で、レオーネ王国の内情を知る機会も増えた。
王国は確かに帝国への侵攻を進めようとしてるのだが、地方で多発している魔物の強襲により侵攻前に国内を安定させる必要があるので、直ぐに侵攻される事は無いらしい。
セレスティアが王国へ戻って戦ってる事が、結果的に帝国を救ってくれてるのだ。
スレインは皇太子として、王国との対決に備える必要があると、国策会議の場で皇帝に進言する。
「レオーネ王国は、国内が安定すれば必ず侵攻してきます。戦に備えて国境警備隊の増強に取り掛かるべきです。」
「下手に刺激するのは危険では?」
「国内安定に力を注いでる今だからこそ、取り掛かるチャンスなんだよ。」
「確かに、国境警備隊を増強すれば戦力分散させれるから、安定するのに時間と戦力を消費させれるな。」
「スレイン、お前の意見を採用する。国境警備隊を直ちに増強せよ!」
皇太子の進言により、レオーネ王国との国境警備隊を増強させる事となった。
➖➖➖スレイン視点➖➖➖
セイレーンが皇位継承権を返上した事で、僕は正式に皇太子となった。
これで皇帝となって、セレスティアの力になる事が出来るようになる。先ずは臣下達の信頼を得なければいけない。国策会議で積極的に意見をして僕の存在を示さないとね。
今すぐセレスティアの元へ駆け付けたいが、こんな未熟な姿は見せれない、必ず立派な皇帝となって隣に並ぶその日まで、急がずに行動をして欲しい。
スピカでの別れが今生の別れになって欲しくない、僕はセレスティアに会って伝えたい言葉があるんだから…
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