第51話 学年序列決定
目覚めるとセレン様と目が合った…
「ふふふ…前は寝顔を眺められてたから、あの時のお返しと思ったのだけど、正直レンに見惚れてたわ(笑)」
「そう言うの…恥ずかしいから…」
寝起きから顔が熱い…
朝食を済ませて闘技場へ向う途中に、セレン様と準決勝の話をした。
「今の全力をぶつけるわよ!」
「うん、手抜き無しで受け止めるね。」
「私に勝ったら優勝するのよ?」
「うん、絶対に優勝するね♪」
そして迎えた準決勝第1試合。
セレン様は全力の魔法を詠唱して放つ。
「私の持つ魔力よ風と共鳴し応えよ。〚暴風龍〛!」
「凄い!受け止めるね〚暴食〛!」
凄まじい暴風を暴食が受け止め吸収したの。セレン様は清々しい顔をしながら降参を宣言されたの。
「流石はレンね!私の負けですわ。」
「セレン様の魔法も凄かったよ!」
そう言って私達は笑顔で抱き合ったの。
準決勝第2試合のスレイン様とストラトスは、槍と盾を装備する者同士で見事な攻防を繰り返す激しい戦いとなった。武術ではなかなか優劣がつかなかったけど、時折繰り出すスレイン様の魔法が少しずつストラトスの体力を削って行く。その少しの差がスレイン様にとっては十分な隙となり、足を封じられた所で勝負は決したの。
「負けました…足に力が入らないよ。」
「素晴らしい戦いをありがとう♪」
私とスレイン様の決勝戦となった。その前に順位決定戦があり、カンテラは5位。セレン様はストラトスに勝利して3位、ストラトスが4位となったの。
そして、決勝戦を迎える。
「入学試験の時と同じで手抜き無用だよ。」
「はい、今回も勝たせて貰います♪」
スレイン様は盾を構えて守りから反撃を狙う作戦みたい。私は視界を奪って攻撃する事にしたの。
「行くよ〚濃霧〛!」
「えっ…視界が…」
気配を感知出来れば対処出来るんだけどね。私はスレイン様の背後に回って、石突を背中に当てるとスレイン様から降参の一言で終了。
「ははっ…視界を奪われた時点で負けだね。」
「はい、気配感知頑張りましょうね♪」
「あぁ、感知の重要性を身を以て知ったよ。」
Sクラスの序列決定戦は私の優勝で幕を閉じて、A班が1〜5位を独占する結果になったの。




