第35話 ストラトス
スレイン様と中央食堂へ向かおうとすると、ストラトス君に呼び止められる。
「セレン、少し良いかな?」
「どうしたの?」
「殿下との話しが聞こえからさ、僕も重装壁に興味があるから、殿下と一緒に話しを聞けないかと思ったんだけど駄目かな?」
「私は良いけど…スレイン様どうですか?」
「僕も構わないよ!」
「それでは、2人共よろしくね!」
中央食堂の個室を借りて、紅茶を飲みながら重装壁について話しを始めたの。
何よりも《《勇気》》が必要なのと、斥候との《《情報共有》》が無ければ成立たない事を強調して伝えた。
装備もフルプレートアーマーや大盾は必須で、装備を整えるのに費用が掛かる事を伝えると、全く問題ないみたい…流石は皇族と貴族だね(汗)
武器に関しても、剣よりも突く事に特化した短槍が向いてる事等も伝えた。
「セレンってさ、部隊編成の事も詳しかったけど、治癒職や壁役の事もかなり詳しいよね?両親がハンター活躍とかしてる感じなの?」
「えっと、私がハンター活動をしてたから、みんなより詳しいんだと思うよ。」
ストラトス君が興味津々な感じで聞いてくるので、素直に答えた。
「えっ、11歳だよね?それ以前にハンター活動をしてたの?」
「ハンターって薬草採取も含まれるよ?魔物討伐はオーク辺りまで連れて行って貰った程度だからね(汗)」
「そりゃそうか!主戦な訳ないよね(笑)」
危ない…普通はこの歳で魔物を討伐なんてしないか(汗)適当に誤魔化せて良かった。
「それでもクランに在籍してるんだよね?色々な話を聞けて羨ましいよ!」
「何か聞きたい事があったら聞いてね?私で判る範囲なら答えるからね(微笑)」
「あっ、うん。ありがとう♪」
ストラトス君も頬を赤くしながら笑顔で返事したの。ハンターに興味があるなら話が合いそうだから、良い友達になれそう♪
「ストラトスもセレン班に入りたいのかい?」
「そうですね。セレンの班に入りたいけど、編成の都合もあるので何とも言えないですね。」
「僕もセレン班に入りたいんだよ。お互いセレン班に入れる様に頑張ろう!」
スレイン様は兄妹だから当然だけど、ストラトス君もセレン様の班に入りたいのね。セレン様は素敵だからね!
そんな人気者のセレン様と一緒の班なんて、私はかなり恵まれてると思ったの。




