第13話 2人の時間
部屋へ入って大浴場へ行く用意をしてると、『コンコン』とノック音と同時にセレン様が部屋に入ってきたの。
「レン、何してるの?行くわよ!」
「あっ、まだ用意が出来てなくて……」
「着替だけで十分よ。さぁ、行きましょう♪」
どうやら必要な物は揃ってるみたい。セレン様に手を引かれて大浴場に着くと、ロッカーがあって手で触れるとドアが開いた。
「魔力で開け閉めが出来るのよ、他人には開けれないから安心して大丈夫よ。タオルは浴場入口にあるからそれを使うのよ!」
セレン様が服を脱ぎながらも説明をしてくれるので助かる。私もワンピースを脱ぎ終わると、セレン様も服を脱ぎ終わっていたようで、まじまじと私の方を見ていた(恥かしい……)
「レンって、スタイルが良いのね。羨ましいわ……その胸なんて凄く立派ね……」
セレン様は私の身体と見比べて、羨ましそうに胸を凝視するので私は胸を隠したの……
「そ、そんな事より早く湯に浸かりましょうね?」
「そ、そうね、行きましょうか」
ぎこちない会話を済ませ浴場へ入る。
「わぁ〜♪」
大浴場の大きさに驚いて思わず声がでた。大きな湯槽が真ん中にあって、その周りには洗い場があるの。シャワーなんかは流石になかったけど、湯槽から各洗い場へはお湯が流れる湯路があるので、手桶ですくって流すようになっていた。
手桶でお湯をすくって身体を軽く流してから湯槽に浸かる『はぁ~』心地よい湯加減に思わず声が出ちゃった。隣のセレン様も同じだったので、目があったら2人とも『ふふっ』と笑いあった。凄くセレン様との距離が近づいたと思えた瞬間だった♪
その後も湯に浸かりながら色々な話をした。
スレイン様とセレン様は、双子だけど別々に住んでいて、会うのは週末くらいだとか。
学園を卒業すると政略結婚で、他国へ嫁ぐ事になりそうだとか。
皇族ともなると色々と大変だと思ったの。
そして、学園へ通う5年は友として、セレン様に楽しい想い出が心に残る様に、お手伝いしようと思ったの。
大浴場を満喫した後は、セレン様の部屋へ招かれ会話を楽しんで、程よくお腹が減ってきたので食堂で夕食済ませて、再びセレン様の部屋で会話を楽しんだの♪
「レン、今日は一緒に寝ましょう♪友達と一緒に寝たりする事に憧れていたの!」
「勿論、私で良ければ喜んで♪」
こうして入寮初日は、セレン様とかなり親しくなる事が出来た最高の1日になったの。
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