トモダチ(1)
私は少女が差し出した手を取った。
「貴方は誰ですか? 同じ魔法少女には見えますけど・・・・・・」
「そだよー。私も貴方と同じ魔法少女!! 貴方の名前は?」
前の前にいる少女、藍夢はそう言って私の名前を尋ねた。
「そうだった。私はまだ名前を言ってませんでしたね。私は龍花崎 瑠衣です」
「よろしくね~~」
少女はそう言って、私と握手をした。
「とりあえず、このワールドから出ようか。帰り道は知ってる?」
「えっ、あ、はい!!」
私はその少女と一緒にワールドを出た。
「ありがとうございます。さっきは助けてもらっちゃって」
私たちは、変身を解除して、カフェに寄った。
「ううん。困ったときはお互い様だからね~~。また今度戦いに行くときは一緒に行こ!!」
「あっはい! ありがとうございます」
「じゃあ、これは私のLIMEのIDだから、承認してよ」
「分かりました。藍夢さん」
私が承認をすると少女・・・・・・いや、藍夢さんが口を開けた。
「ねね、私の呼び方は藍夢でいいよ。敬語も無しね~」
「分かり・・・・・・分かったよ。これからよろしくね。藍夢」
その後、私たちはカフェでパンケーキやカフェラテを飲んで話していた。話しているうちにわかったのだが、藍夢はかなり、おっとりした性格のようだ。
「デストルって、何で討伐しなきゃいけないの?」
「デストルはね~~、そのままにしておくと負の感情をまき散らして、人々を混沌にさせるから倒さなきゃいけないんだよ~」
「混沌って何?」
「混沌が起きると、あらゆるが災厄起こるの。それは、人と人が意味のない戦いをして、傷つけあって、最後には何もなくなるの。血と死体だけを残して」
私は、一瞬固まった。思っていたより、重い話だ。
「そんな…………」
「こんな重い話になっちゃってごめんねぇ。でも、負の感情をばら撒かれる前に倒せば問題ないから、一緒に頑張ろうね」
「う……うん。でも、藍夢はどうしてそんなことが起きるって知ってたの?」
「それは…………」
それは聞いてはいけないことらしい。私はあわてて話題を変えた。
「てゆーか、そろそろ家に帰らなきゃ。じゃあ、また今度ね~」
「うん。ばいば~い」
私はそういって家に帰った。