神話序文
むかしむかし、といっても手の届く昔。
世界にはたくさんの種族がいました。
翼をもつ種族、花を愛する種族、癒しの力を持つ種族、海に住まう種族・・
それぞれの種族には、種族の主たる神様がいて、神様は自分の種族を守り、自分の力の一部を与え。
そして種族からの信仰を神様は糧として持ちつ持たれつの関係を築き、それぞれの国を作ってました。
ところが、そんな、人々にとってなくてはならない存在のはずの、神様を持たない種族が、世界に生まれ始めました。
別の種族との間に生まれし、神の祝福を受けざりしもの。人間です。
人間は、あまたの種族から疎まれ、蔑まれ、差別を受けてました。
そうして、南の大陸の小さな僻地に、隠れ住むようになりました。
人間は、神を、種族を恨みました。
神なんているから、差が生まれる。
種族なんてあるから、差が生まれる。
全ての人が人間になれば、それは平等な世界になる。
そんな思想を長い長い年月、種族の力の代わりに技術を培いながら、育ててました。
そうして、そんなある日の事でした。
まるで、人間のためのような神様が生まれました。
その神様は、初めて他の神様を殺した神様でした。
神様は、殺せる。
そう、人間は知ってしまいました。
神々の種族の持つ能力をも凌ぐ技術と、科学、そしていつの間にか膨れ上がっていた数。
それらを持って、人間は神に反逆を始めました。
『種族革命』と、人間の歴史で謳われている、先の戦争です。
それから先の事は、今生きているみなさんご存知の歴史であり、それぞれの過去です。
こうして世界は一度緩やかな終焉を迎え
今人々は、神様のいない世界で、種族というものの垣根を越えて生きています。
これは、そんな世界の片隅に集ったとある人々の。
星くずたちの、神話の続きの物語。




