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整理

昨日せっかく書いたアレヤコレヤが保存できずにパーになった(T ^ T)

なんか1回目書いたのと内容が違う気がするがもういいのです!これでいく!?

階段を登ると俺のスウェットを着た2人が弁当を食べていた。

2人が先ほどまで来てたジャージは俺が地下に行く前にロープと椅子で作った即席物干しの空きスペースに干して暖炉で乾かしてる。

それに加えて玄関に置いてた靴を暖炉の前に置いて乾かしてくれていたのはありがたい。俺は気づきもしなかった。

あと気になるのは白と赤の下着があること。もちろんどちらも女性ものである。

俺も下着は干してはいるのだがこの2人が普通に干してるとは思わなかった。まぁ濡れた下着なんか履けないから不思議でもなんでもないか。

ん?じゃあ今は?オッフ!

イカンイカン!

ふむ白と赤ね。白はちっちゃな青いリボンがついていて可愛い感じで赤はレースのちょいエロ、いや普通にエロいな。

ん?赤?そう言えば俺が地球最後に見たのは赤い、そうあんな感じの赤いレースの布だった。

なるほど、まじか……ちょっと以外な事実だ。


「あ、えっと今日は助けていただいてありがとうございます。」

「あざ〜す!」


半分ほど食べた弁当を置いて立ち上がると改めてお礼を言う2人。


「いいよいいよ。あ、そうだ。ちゃんとした自己紹介まだだったね。俺は山本賢治。今は21歳で11月に誕生日が来ると22歳のはずやった、け、ど、こうなると誕生日がわからんね。この世界は苗字のある人は少ないみたいだから呼ぶときはケンジでお願いね。」


そう説明しながらプラプラと手記を見せる。


「そうなんですね、わかりました。あ、私は中村彩香18歳です。じゃあ私はアヤでお願いします。」

「うちは篠原真奈美。じゃあマナミでよろしく!もうすぐ18歳やってんけど、誕プレがぁ残念やわぁ。」


今までバタバタとして自己紹介もできていなかったので改めて簡単な自己紹介をする。


「あ、そうだ。私のカバンって出してもらえますか?」

「あ、うちも!」

「あぁ」


2人にそう言われてプールバックを取り出すと机に置く。


「え、あ〜えっと。学校のもお願いします」

「あぁ、学校のね。はいはい」


どうやら今欲しかったのは学校のカバンだったようだがどんなカバンかわからないので特徴を聞いて2人の説明通りのカバンも出すと2人ともゴソゴソとカバンの中を確認し始める。


「う〜ん」

「うちの使うか?」

「ありがとう。でもあったから大丈夫だよ。これで…あ……」


2人がそんなやりとりをしながらカバンの中の手に収まる何かをやりとりしていた。

どうやら生理用品が欲しかったらしい。暖炉で乾かしている下着を触りまだ乾いていないことを確認するとちょっと暗い表情になる。どうやら替えの下着を持ってたのはここにはいないもう1人だけのようだ。


「その〜。多分気づいてると思うんですけど私今その〜そういう時期で…多分このスウェットがですね…」

「あ、うん。それはまぁいいんだけどね。今更思い出したんだけどコンビニ商品全部片っ端から回収したから多分パンツ、じゃなくてショーツっていうのかな?だけならあると思う」

「え!ほんとですか?」

「マジで!」


2人が食いつく。まぁ当然だろう。今は上も下もつけてないはずなのだ。あくまでコンビニ商品なのでブラの方はないと思うがショーツだけはあったのを覚えている。なぜなら回収作業を始めてすぐ手にしたショーツと書かれた商品を見てこんなの回収してなんの役に立つのだと思ったからだ。


「お、おぅ。地球のものだし置いてくのもまずいかと「出してください!」」

「ナイス判断!」

「あ、はい。え〜っとサイズとかデザインとかは「この際どうでもいいですよ!」」

「せやせや」


興奮気味の2人に若干引きつつ次元収納を漁る。乱雑に散らかっているがなぜか簡単に二枚のショーツが見つかり取り出すと「ありがとう」と言いながらひったくるようにトイレに駆け込んで行った。

一瞬何が起こったのかわからず唖然としたがまぁ仕方ないだろう。トイレからはガシャガシャと袋が擦れる音が聞こえちょっと変な気分だ。

少し待つと少し顔を赤らめた2人が申し訳なさそうにもどってくる。


「あ、ありがとう、ございます」

「えと、ありがとう」

「ま、まぁ気にしないで」


当然の如く少し気まずくなるが2人共すぐに気を取り直して川で使った水着とバスタオルを暖炉で乾かしながらカバンの中を整理しはじめる。


「でもコンビニてなんでもあるもんやなぁ」

「だね」

「まぁ俺も一度だけ電車の終電逃してトランクス買う羽目になったことあるし、仕事で急な泊まりとかで買う人は多いみたいだな」

「あ〜そういうやつか。だから歯ブラシやらも置いてんやな」


とコンビニはすげぇとの感想を言いあいながら自分が持ってたカバンの中身を確認する。俺も今何があるのか把握したいのでリュックの中身を確認中だ。


「あぁ〜そう言えばあん時先行かんかったらよかったなぁ」

「え?どうした?」

「えっとな。うちアーチェリー部でな。ほれ」


ポツリとつぶやいた真奈美の声に反応すると答えを返しながら部活のジャージを見せてくれる。


「コンビニの上に無人のトランクルームあるやん?あそこ無人やけどセキュリティしっかりしてるから家族で借りとってんけどな。そこにアーチェリーの道具なおしとんねん。あんときも道具なおしてからコンビニ行ったさけ武器になりそうなもんないやん?ウチのジョブ弓術士やさけあれないと多分戦力外なんよ」

「弓術士かマナミらしいジョブだね」

「せやろ?所謂アーチャーってやつやな!」

「なおす?」

「ん?あぁ方言よ方言。片付けることなおすっていうねん。和歌山とか大阪の泉州の方言やったかな?」

「へ〜。俺も昔和歌山に住んでたけどそんな方言つかってたかな?っとそう言えばトランクルームのも多分あるよ?」

「まじで!ほんまに?じゃあ黒いこんくらいの大きさのケースある?あ、でも全部あるんやったら銀のこんくらいのハードケースも」


などと言いながら両手を広げて説明を始める。


「それっぽいの出してみるけどちゃんと整理してないから全部は後でね」


ガサガサと次元収納を漁るとスーツケースをいくつか発見する。トランクルームだと普通のスーツケースとかも入ってるんだろうがその中でも矢が入ってそうな筒状ケースが付いた黒のソフトケースと同じような筒状ケースが付いた銀色のハードケースも取り出す。

あぁそういえばコンビニ行く前持ってたような気がするな。この黒いケース。


「これ、かな?」

「お〜そうそう!」

「もう一個こんなのもあるんだけど?」

「オォ!どっちもうちのん。種類違うんよ。こっちがオリンピックとかでも使っとるリカーブボウで学校はこっちやねん。でもってこっちがコンパウンドボウや。アニメとかでよう見るやろ?最近日本でも大会増えてきとってな」


そう説明しながら二つのケースを開けて見せてくれる。

リカーブボウは以前友達と行ったことのあるレジャー施設に置いてあったものと全く同じように見える。コンパウンドボウは正直見たことあるような?ないような?よくわからん。


「そういえばラ○ワ○にあるアーチェリーって」

「ん?あぁ。あれは多分ベアボウちゃうかな?サイトとかスタビライザーとか付いてへんはず。てかぶっちゃけリカーブと違うんは付いてるかどうかやしな。重心とか細かいこと言うたらあれやけど」

「へ〜」

「うん!壊れてないな。矢の数は心許ないけどまぁええやろ。倉庫のんが全部あるんやったらおとんのとかもっとあるやろうし」


その後弁当を食べながら地下にあった手記について軽く説明する。イライラするし最後の方にちょっと反応に困ることが書かれている。本当に読むべきか自分たちの判断に任せようと思ったので2人の意思に任せるというと2人共あとで読むことになり次はお互いのジョブを軽く情報を共有する。


まずはジョブとは何かということだろう。頭の中にある情報によると、この世界の神様が一定以上の知能があるものに与える加護とされている。生まれてすぐの赤ちゃんは持っていないものも存在するし逆に人間でない生物の中にもジョブを持っているものがいる。人間以外となると大抵は魔獣や魔物というジョブになるそうだが詳しいことはわかっていない。だが時折そのジョブが変質して新たな人種として確立する種族があるらしい。人間も元々は猿の魔人であったという記録が残っているようだが俺たちを呼び出した国はそれを認めていないそうだ。


ジョブの基本機能は補助である。身体能力の上昇にその他の補助は人によって異なる。わかりやすいものだと商人なら暗算が早くなったり自動で答えが出てくる。料理人なら調味料の量を手の感覚で把握できたり食材の火の通り具合を知ることができるといったものがある。

正直最下級のジョブはあって便利というだけで特になくて困るものはほとんど無い。地球でも似たようなことができる人が多いしそれも納得だ。だがその補助を使いこなすに従って補助機能がスキルとして昇華したり他の新たな能力が発現する。そこから他の人間と明確な差別化が始まり一定以上成長すると上位の職に進化したり派生職に転職することができる。

ジョブの変更は自分の意思でできるが変更してから1ヶ月は再変更はできない。よって複合職を得ようとするもの以外にはコロコロと変更させる人はほとんどいない。1ヶ月もあれば大抵の感覚が変わってしまうからだ。

これが異世界から来たものだとちょっと仕様が異なる。この世界にやって来た当初から何らかのジョブを持ちである程度スキルを保有している。ジョブの進化は可能だが他の職への転職は原則できない。原則というのはサブ職を発現することができればそちらを自由に変更することが可能みたいだ。サブ職がどういったきっかけで、どの職が解放されるかがわからないというのが悩ましいところだが2つのジョブを同時使用できる事を考えればその程度のデメリットは許容範囲だろう。

というわけで魔法職じゃ無いから魔法が使えない、なんてことはなく使用までの時間、威力、制度が不安定になるだけで使えないということはないらしい。

そういったこの世界の理の一部をどういう訳か頭の中に叩き込まれているのは三人とも同じようで俺の話をウンウンと頷きながら時折「この情報はそう理解するのか」と納得している。

これが手記のキリシマタカヤが言ってた魔力による改造の結果なのか副産物なのかわからないが肉体を改造するために必要な情報を叩き込んだ結果だというのはわかる。俺の予想は偏った情報が多いので血液提供者の知識だと思う。


本題の各々のジョブなのだが俺のジョブは仙人、特徴は気という生命力を使った仙術を得意としている近接戦闘型の戦闘職かつ錬丹術を用いた生産職にも属している。

マナミのジョブは弓術士で矢にスキルを乗せて攻撃をする中長距離戦闘を得意としている。気を乗せると単純な威力や貫通力を変化させ、魔力を乗せると炎や雷などの属性を付与できるらしい。

アヤのジョブは軽戦士で動きの速さが特徴的で一撃の威力が低い代わりに手数を増やしたり敏捷性を上げるスキルが多い。武器を選ばずスキルを使えるため複数の武器を使い分ける戦い方をするのだろう。


頭の中にある情報は知らない文字で書かれていることが多く、数字のみで記述された部分もあるため今解読できたのはこの程度だ。


前衛二枚に後衛一枚。

そう考えると悪くないように思えるがちょと微妙な気もする。俺はいいのだが2人が問題だ。

何が問題なのかと言われそうだが2人とも戦闘職ということが問題だ。

生産職でないということはこれから生きていくのに戦闘行為によって生活する可能性が非常に高いという回答になる。

手記によればそれだけ死の危険が大きかったということだろうがもっと他の例えば回復魔法が使えそうな神官とかなら治療で生活できるのに戦って生きろと言ってるこの職業。神官というジョブがあるのかは知らないがもっと他にあっただろうと思う。

まぁ今更文句言ってもしょうがないし戦闘職だからこそあの吹雪の中生きてここまでたどり着けたと言えなくもないのだが……


一応3人が自分たちの役割について把握したところで一旦休むことにした。女子高生2人が頭で船を漕ぎ始めたのだ。

この世界の時間がどうなっているのかはわからないが俺が着けてる腕時計が壊れていなければ現在午後12時を回ったところになる。地球にいた時の時間がだいたい午後5時を回ったぐらいだったので正常に動いていれば7時間近く歩き回った上にあの寒さを考えると疲れて眠くなるのも仕方ない。

とりあえず2人を書斎に連れて行くと布団を敷いて今日はそこで寝てもらうことにする。書斎は暖炉のある部屋よりもなぜか暖かいのだ。



2人を寝かせたところで次元収納の整理でもしよう。

次元収納の中身は多分コンビニ商品がほとんどである。だがトランクルームの荷物もあるしコンビニの裏にあったスーパーのコンテナなんかも入っているし車のナンバープレートまである。おそらく黒の渦が巻き込んだのはコンビニ一件だけではないと言うことだろう。手帳に書いてあったことを思い返すと次元が安定していないということから物と生物とでは時間差で出て来るのかもしれないし、あの部屋以外の場所に現れる可能性もあるんじゃないだろうか?となるとどれだけの範囲が巻き込まれたのかよくわからん。とりあえず今あるものを用途別に整理するため一旦外に出すと仕分けして収納して行く。


まずは食品を収納して生鮮食品と加工済み、レトルト、冷凍などに分類する。次元収納の中は時間がほとんど経過しないので温度など関係ないのがありがたい。ただ、ほとんどということから少しずつ経過することがわかるのでどれくらいの速度なのか気になる。と言うことでちょっと確認のため次元収納に入れていたコンビニの掛け時計を確認すると5時7分を示している。秒針が動いているので壊れていないと仮定するなら次元収納に入れてからほとんど時間経過していないのはわかった。次に取り出すのは美咲ことビッチのスマホだ。下水道の時にちらっと時間を確認した時には6時22分だったが今も6時22分となっている。さっき次元収納から出して机に置いていたのだが…あ、23分になった。

となると1秒経ってるか怪しいな。

まぁほとんど時間経過しないのは本当だろうが時計の類はこの中に入れてしまってはもう時間がわからなくなるので腕時計は常に身につけることにしよう。ソーラータイプの時計なら電池切れは考えなくてもいいだろう。


次に薬やサプリメント、ドリンク類など口に入るものを入れていく。

大型店だけあって倉庫にも多くの在庫を抱えていたのだろうがやたら多い。明らかに一店舗で抱える量ではない。だいたい生鮮食品があった時点で色々と巻き込まれてるんだろう。やはりどれだけの規模かはわからないがいろんなところのものを吸い込んでいたらしい。

よくこれだけのものが召喚されたあの部屋に入っていたものだと感心する。

黙々と仕分け作業を続けるがいくつか困るものがある。金庫にトランク、スーツケースだ。他にも誰かがコンビニ受け取りで注文していたダンボールに入った商品も開けていいものかちょっと躊躇してしまう。

なぜ躊躇するのか?そんなの決まってる。知らない人のカバンを開けるのって罪悪感があるしダンボールには名前が書いてあるので知り合いが頼んだものが結構あるのだ。知ってても知らなくっても罪悪感があるとはこれいかに?

開けてしまっていいのかどうか常識ある日本人としてはちょっと躊躇してしまう。

と悩んでみるが結局もう受け取ることができないのだから開けない意味もないと思い至り開封することにした。

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