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プロローグ

三日坊主にしないようにがんばります。

の舞う季節だった。冬が終わり、また街の至る所が活気に満ちあふれる季節。僕と加奈も桜の季節の訪れに胸を躍らせ、毎日のように近所の神社に遊びに行っていた。桜の季節がくるといつも思い出す。そのまま10年もたった。赤く染まった白のワンピース、虚ろな瞳、力無くだらりとぶら下がる肢体、今でも目をつむると色あせずまるで昨日のことの様に浮かんでくる。忘れてはいけない。これは僕が背負うべき罪であって、また僕にしか背負うことのできない罪であるからだ。こんな殊勝なことを謳ってはみるが実際は他の人間と何ら変わりのない10年を歩んできた。罪滅ぼしなど何もできていない。決して普通に生きることが罪滅ぼしなんて考えはない。それほど誇れる10年ではない。先にも述べた通り普通の人間が過ごす10年と変わりはない。凡の凡である。では何故罪の意識があるのに一切罪滅ぼしをしないまま10年もの時を過ごしてきたのか?答えは簡単、単純明快。何をしていいのか分からないのだ。情けない話ではあるがこれが事実である。多分さらに10年後も15年後も僕は明確な罪滅ぼしの方法が分からないまま何もせずに過ごすのだろう。そんなことを昨日までは思っていた。そう、昨日までは…。

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