僕と一緒に
リリスは仕方なく時間稼ぎのために、仕方なくコンラードと・・・・・・男女の契りをしてしまっていた。
――あーあ。これだったら、ヘルマンとしておきゃあ、よかったわ。
リリス、ちょっと後悔。
しかし、じつのところ、彼女はまんざらでもなさそうで。
「コンラード様、ハンサムですものねぇ。あたし、ファンになっちゃう」
「はっはっは、そうであろう、そうであろう」
いや、あろうって・・・・・・。
リリス、軽すぎ。
「私、ソラって言うの」
ヘルマンの背中で、娘が言った。
「ソラ。珍しい名前だね」
「倭の生まれですから・・・・・・」
ヘルマンは、リリスの言った言葉を思い出す。
――あの子は、あなたにふさわしいわ。
ヘルマンはどきどきして、ソラを背負うだけで満足だったのに、さらには妻にもできる可能性がある、ヘルマンとしては、まさしく『死んでもいい』状況であった。
「ソラ。僕と一緒に暮らさないか。もしいやじゃないなら、だけど。行くあては、ないのだろう。僕がきっちり面倒見るよ」
ソラはヘルマンのことが、一目で気に入って、一緒にいると安心することもあって、その申し出を承諾した。
「その前に、やることがございますでしょう、ヘルマン殿」
ゲオルギウスは涼しい顔をしてヘルマンを促した。
シンデレラストーリー・・・・・・。
相手がドロテーアじゃないだけに、けんかは弱いソラ(汗。
ドロテーアは長身で、フランス兵を蹴散らす強さもってますんで・・・・・・。