夜が降りてくる
掲載日:2026/06/28
一人出かけた帰り道。
公園沿いの歩道をゆっくり歩く。
荷物は少し重くなっていた。
そっと、荷物を持ち直す。
夕日で染まり、辺り一帯が明るい。
ふと、立ち止まる。
空に、夜の気配が近づいてくる。
公園ではぐずる赤ん坊をベビーカーに乗せ直す女性が苦笑いをしている。
さらに歩くと、犬を連れて散歩している女性が嬉しそうに通り過ぎていく。
いつのまにか、一番星が浮かんでいた。
だんだんと、空がオレンジからピンクになってきた。
ぼんやりと、景色が少しずつ滲む。
補うように、ぽつり、ぽつりと明かりが灯る。
ピンクがだんだんと薄紫に、そして淡い灰色になっていく。
夜が降りてくる。
気づけば、誰もいなくなっていた。
灯りだけがたくさんで。
一人、夜風がやけに心地良かった。




