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『いつも誰かに見られている』—不道徳男が招いたサイコマザーと霊花の呪い—  作者: 説人


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7/8

◆緑色のレーザー光線◇


 震える手を抑えながら鍵をかけ、チェーンもかけた。不気味で身震いが止まらない。


 ゆっくりとドアスコープを覗いた。


 なぜか真っ黒で何も見えなかった。

(何かで向こうから塞いでるのか?)


 身を引いて、天井を見上げて、馬鹿な推測をしてから、思わず『ふふ』と笑ってしまう。

(これって、向こうも覗いていて、目玉に驚くやつだろ?)


 気を取り直してもう一度覗いた。


 鍵が開く音がしてドアスコープが目から離れて扉が開いた。


「え、やっぱり鍵を拾ってる」


 チェーンにかかって扉は数センチの隙間だけ開いて止まった。

 谷道は慌ててドアノブを掴んで扉を閉めた。

 急いで鍵をかけたが、女が鍵を持っている限り意味がないのが虚しかった。


 しばしの静寂が流れた。


 谷道はもう一度ドアスコープを覗いた。待ち受けていたようなタイミングで、緑色のレーザー光線がスコープを貫通して谷道の目を焼いた。


「うわっ」


 一瞬で顔を動かして光線を避けたが、視界がぼんやりとして眩暈がする。


「俺が落としたレーザーペン?」


 ふらつきながら、もう片方の目で、恐る恐る、一瞬だけスコープを覗くと、女の手にはガムテープでぐるぐる巻きにされた、銀色の細い棒があった。そこから緑色のレーザー光が出ている。


「ぐ……この威力……絶対、俺が買ったやつだろ」


 ピンポーン、ガチャガチャ。


 ドアを開けようと激しく動かしている音が聞こえる。


(え?まだくる?また入ろうとしてんの?)


 コンコン。


 ドアノブの辺りをノックしている。


(開けろって意味か?ふざけんな)


 ガチャガチャ。


 ノックの音とドアノブを回す音が一定の間隔で続いた。無音が沁みる時間だった。


(完全に頭おかしいだろ……)


 長い静寂の時間が流れた。谷道の心臓はバクバクと跳ね上がり、血の気が引き、呼吸は乱れてしゃがみ込んでいた。

 それでも恐怖心で扉から目が離せないでいた。


 ドンドンドン!


 ドアを強く連打し始めた。


(誰か近所の人、通報してくれ)


「開けないなら、勝手に入るよ?」


 女の声がした。


(なに言ってんだコイツ?)


 ドアスコープを覗くと、女が胸の前に鍵を持って立っていた。


(さっき落とした鍵をやっぱり拾ってんのかよ……俺、もてあそばれてるのか?)


 鍵穴の周りを鍵で擦っている金属音が聞こえ、扉の前にベッドを立て掛けて簡易的なバリケードで女の侵入を防いだ。


 布団を頭に被せ、床を見つめてただ震えた。

 何度もドアベルを聞いていて、耳鳴りが止まない。

 被っていた布団の中で通報しようとしてスマホを操作するが、上手くタップできないほどに手が震えている。


 やがて、なんのきっかけもなしに、急にドアベルの音が止んだ。


 背後から緑のレーザー光線が窓まで突き抜けているのが見えた。


(……え、合図?……なんの)


 ガラッ。


 音が止むと、続けざまに窓が開く音がして風が流れ込んだ。


 谷道は手にしていたスマホを床に落とした。


ラストまであと一話です!

ここまで読んでいただきありがとうございます。


二話ずつの公開予約をしています。


これが最後の更新です。


(全8話、完結まで予約投稿済みでした)


面白かった、続きが気になると思っていただけたら、

下にある【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援していただけると嬉しいです!

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