漫才「ダイエット」
ツッコミ「どうもー!」
ボケ 「暇人、苦しゅうない」
ツッコミ「バカ殿か!」
ボケ 「ここに暴力振るうオッサンいます!」
ツッコミ「誰のせいじゃ! 全く沢山のお客様に苦しゅうない! なんてバカ晒すな」
ボケ 「そんなことしたら、俺、退場せなあかんのか?」
ツッコミ「自覚してるからええぞ」
ボケ 「偉そうやねーえ、コイツ! みなさーんどう思いますぅ」
ツッコミ「……お前昔から、お客様引きつけるの上手いなあ」
ボケ 「もてる男はつらいなぁ」
ツッコミ「その自信はどっから湧くや?」
ボケ 「ハハハハー! こう見えてもダイエットしてんだぁ」
ツッコミ「ほう、何キロ痩せた?」
ボケ 「今、はじめた!」
ツッコミ「……」
ボケ 「スマン、俺が悪かったから相手して」
ツッコミ「もう、寂しがり屋さん!」
ボケ 「気持ちワル!」
ツッコミ「お前が言うなや!」
ボケ 「ハハハ、とは言ってもダイエットはせんとあかんわ」
ツッコミ「あっ、それは分かる! 俺もなダイエット気にしないとなぁ」
ボケ 「そうかオッサン!」
ツッコミ「そうや、おんちゃん」
ボケ 「オッサンに、おんちゃん言われたぁ」
ツッコミ「あかんのか!」
ボケ 「ダイエットの男に」
ツッコミ「お前もじゃ! ったく、でも痩せなあかんなぁ、健康の為でも、自分自身が暑苦しくない為にも」
ボケ 「確かにですわ、まあ俺は暑苦しさより可愛さが勝ってるけどな」
ツッコミ「知らんふり!」
ボケ 「認めてくれましたぁ」
ツッコミ「そんな訳あるかい!」
ボケ 「いやーん」
ツッコミ「気持ちワル! とは言え、ダイエットするなら走らんとな。ジョギングせんと」
ボケ 「ランキング?」
ツッコミ「ジョギング!」
ボケ 「どうちゃうん?」
ツッコミ「……さあ」
ボケ 「言葉が違うって答えろよ」
ツッコミ「そんなの誰でも知っとるわ!」
ボケ 「止めた! 俺は走らんぞ! ジョギングとランニングの違いわかるまでは!」
ツッコミ「走りたくない理由がそんなんははじめて聞いたわ」
ボケ 「俺は白黒をハッキリさせな嫌なんじゃあ」
ツッコミ「それならジョギングに統一するぞ!」
ボケ 「ランニングじゃないから、やらん!」
ツッコミ「お前、走りたくないだけやろ!」
ボケ 「うん!」
ツッコミ「目、輝かすなや! じゃあ、食事制限な」
ボケ 「よし! 今以上に食って、腹下りで痩せる! 頭いいやろ」
ツッコミ「脳みそ、とっくに下っとるな」
ボケ 「なんやってか! それ以外にどう痩せるんや?」
ツッコミ「食べる量を減らすんや」
ボケ 「秋やぞ! 減らしてどうする? やつれてまうわ!」
ツッコミ「こんな時は、やつれるかあ? 本当はダイエットしたくないんやろ」
ボケ 「うん! 俺、彼女できたし」
ツッコミ「あーそう……へ?」
ボケ 「俺のことを『好きぃ、今もいいけど、ぽちゃも好きぁぃ』なんてぇなぁ」
ツッコミ「……世も末や」
ボケ 「はよ、ダイエットせいやぁ、じゃあ俺は彼女に会いに、キャバクラに行くから! じゃあ!」
ツッコミ「……ん? お前! 福沢先生が、関与しとる彼女は彼女ちゃうどぉー」
おしまい