救急外来
ー とある日曜日の救急外来 ー
来月手術予定の姉が、検査のため帰省していました。夜中に体調変化があり鎮痛剤を服用し朝になり救急外来を受診することに。
救急外来受付にて受付を済ませて、ネイムバンドをつけられて番号カードを渡され待機する。
1時間40分程で、一度呼ばれて「トリアージ室」で災害ナース経験した看護師にトリアージをされ診察の優先順位を決められました。
ここから診察してもらうのに待つこと1時間10分。ここまで待っている間に救急車が8台到着。慌てる様子が見られない様子。救急車で来院された患者さまでしたが何故か廊下で待機させられている。その患者様が
「おい、救急車で来てるのに、何で後回しなんだ! 先に診ろ! 救急車優先だろう!!」
と、患者様本人が叫ぶ。
同じく待合室で待っている、診察の順番を待っているネイムバンドをつけた患者様たちは、遠巻きに事の成り行きを見守っている。病院職員さんと警備員さんが駆け付け説得に当たる。
時間をかけて患者様に理解してもらうように話をする病院職員に頭が下がります。そんな状態でも時間は流れる。
診察室7番に入室するようアナウンスが流れた
「よつ葉は、問題集してなさいね」
一言残して診察室7番に向かって行った。受付してから約3時間待ちでした。診察室してもらい検査を受けることになり処置室にてライン確保で生理食塩液の点滴をしていた。CT検査をすることが決まり検査室から呼ばれるまで処置室にて待機。お姉ちゃんが
「よつ葉、お姉ちゃんが検査に行っている間に過去問ノルマ3ページね!」
えっ? 何か仰いましたか?
姉妹の会話を聞いていた看護師さんが、
「なになに、どんな勉強しているの?」
とびきりの笑顔で質問され、鞄から問題集を出して表紙を見せる。
「看護師なの? 後輩ちゃんじゃない!」
声が大きいです。一斉にこちらを見た、この場にいらした皆様が一瞬私を見る。
「お姉さんがCT検査に行ってるとき、ここで過去問勉強しても良いわよ。あはは、懐かしい!」
救急外来でも、付き添いの家族や患者本人を気づかい声をかけることを忘れない看護師さん方。病人じゃないので待合室に移動する、妹のよつ葉。
しかし、すぐにCTに検査に行ったわけではなかったようです。待合室の一番角の目立たない?場所に移動し約束?の過去問を解く。ここからが長かった。掲示板に指示が出るか診察室に呼ばれるんだろうと思っていた。4時間ほど待たされていたのですが問題集に集中していたので、ただ待つより短かったと思う。待合室の様子を知ることもできました。数時間同じ状態に疲れてきて、メールで状況を伝えて相手をしてもらう。色々とお言葉をもらいましたが癒されたのが、メールしていて大丈夫か聞かれたとき「問題集飽きた」と伝えたとき「飽きたんかい」と返信来たときは癒されました。不謹慎だけど笑えました。
診察室に呼ばれて診察室に入ると看護師さんと姉が話していました。開口一番
「よつ葉、ノルマ終わってる?」
「ノルマ以上のページしているんじゃありませんか?」
「あぁ、時間ありましたもんね。お姉様が採点してあげたらどうですか?」
「丸付けならなれてますからね」
ねぇねぇ、ここってさぁ、救急外来の診察室だよねぇ? 何このふたりの会話。
医師が診察室に入ってこられ診察の結果をCT画像を診ながら説明してくれる。
「明日の外来診察で主治医に手術日の相談をされた方がいいと思います。今日の画像を診てもらって判断してもらうことをお勧めします。夜中に急変があったら迷わず救急車でここに搬送してもらうよう病院指定してください」
そう仰いました。痛みも収まっていたので明日の外来診察を受けることが決まり待合室に出ました。
会計に呼ばれて自動会計をして病院をあとにしましたが、受付をしてこの病院を出ることができたのは8時間後でした。
姉は母と車で実家に帰りました。よつ葉は、公共交通機関でお家に帰りました。さすが大病院、目の前が駅! 患者側からの立場で救急外来での病院を体験できました。
明日は第2話【緊急入院&手術 ーオペ室入室までー】をお届けします。