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「魔王様―!親衛隊長が勇者に討たれましt、ぐあっ!」
目の前で、背後から袈裟懸けにされる伝令兵。
勇者一行が玉座の間に到達した。
扉の向こうで、親衛隊長が縦に切り裂けられているのが見えた。
『・・・はぁ・・・』
これから始まる戦いを思うと気が滅入り、自然と目が虚ろになる。
「くっ・・・流石は魔王!なんて暗い顔をしてやがる!!」
ほっとけ。
「魔王覚悟!!」
顔だちは10代後半・・・与えられた恩恵に身を任して来たタイプか。
「エクスプロージョン!!!」
勇者の体から閃光が走り、次の瞬間―――――。
『ぷはッ!』 ―――――転生した。