6 この世界は‥‥‥
遅くなり、申し訳ありませんでした。(>_<)
エミリーが慌てて眞鵺を探している頃、当の眞鵺は自称神の秘書の雷呀にこの世界の事を学んでいた。
ちなみに、あの後は頭痛が治まるまで待ってから、ベットの上から退き、テーブルに移った。もちろん頭痛が治まるまでの間は、雷呀さんはお茶の準備をしてもらっていた。
そして、この世界の事をよく知ろうと雷呀さんに話して貰うことにした。
「こほん、ではこの世界の事を説明しますね。
ここは、創造者『錘螺様様』がお創りに成った世界。
下界とその上に有る四つの島から創られています。
下界には火山が噴火し、ゴツゴツとした皮膚を持ち全てを消し飛ばす吐息を吐くドラゴン、マグマが流れている事さえ気がつかないように信じられないほどの巨体を動かす巨人などの災害級の魔獣が闊歩しています。
一方、空中に浮かぶ四つの島は沢山の祝福のおかげで豊かで空にに浮かんでいられます。
四つの島のうち、一番大きいのが真ん中に浮かぶ、現在私たちがいる【稀島】です。人族と呼ばれる人が多く住んでいます。
人族と言うのは、祝福の力が弱い人種の事。祝福は眞鵺さんの世界でいう魔法というものです。
人族は【聖石】を使い祝福、魔法を使います。ですが、聖石は高価なので剣を使って戦います。
また、聖石は『動く地下迷宮』と呼ばれる場所で採れるのですが、その場所が四つの島の中で唯一あります。
ここまでで分からないことはありますか? 」
ゆっくりとした口調で喋ってくれるため、聞き取りやすい。
「あの、戦うって何とです? 」
「もちろん、魔物とですよ? 」
「魔物いるのか‥‥‥。」
「もちろんです。さすがに災害級のやつはいないですが、森の中に入ると平然といます。それに、昨日、魔物食べましたよね?」
「そういえば……… 」
すっかり忘れてた、あれ魔物だったな~ 意外と美味しかった。
「まあそんな訳で、冒険者と呼ばれる職業もあります。ランクは冒険者組合がその人の働きで決めるらしいですよ。この辺は実際に行ったときに聞いて下さい。さて、続けましょう。
その稀島の周りに有る【朱島】【輝島】【霧島】の三つの島があります。この三つの島は、稀島を中心として均等な距離にならんでいます。
また、朱島は畏怖人が多く住み、輝島には、ドワーフ、禍人や小人、精霊が住んでいます。
霧島は、常に霧に覆われていてそこに行った人はいないですね。
地下迷宮は、聖石意外にも貴金属がたくさん採れる貴重な場所でも有ります、しかし魔獣と呼ばれるモノ達の生まれる場所でもあります。
祝福とは、体に流れている力。人によっては、微量しかない事もある。魔法を使用することで魔力に方向性を与え外に放出することが出来ます。
魔法にはランクと属性があります。
ランクは、F-(マイナス)が最低で、最高はS+(プラス)になります
属性は火・水・土・雷・風・光・闇・氷・特殊魔法の9つです
魔獣にもランクがつけられており
崩壊級>災害級>地震級>一般級>子供級
となっています。まあランクはあくまで目安ですけど、冒険者のランクで戦えるクラスが決まってますけどね。
また、禍人という種族は姿に獣の特徴があり、獣の特技を持っている者の総称です。
獣の特徴といっても、耳や尾、歯に出る事が多いですね。
対して、魔獣の特徴を持っている者は畏怖人と呼ばれ赤い髪に黒い肌が特徴で、強すぎる魔力をその身に宿しており、禍人以上に差別されています。まあ差別というより恐怖の余りに避けているということかな‥‥‥
また、ドワーフは人の子供位の大きさで成人しますが、その体に似合わないほど力が強く鍛冶を仕事にしている者が多いです。そして、頑固な性格とあまりに高い値段を吹っ掛けるとして一部の見る目の有る者以外からは嫌われていますね。
精霊については、エミリーの方が詳しいでしょうし、エミリーに聞いて下さい。
おっと、もうこんなに暗くなりましたね。理解できましたか? おやおや、眠たそうですね~ 寝ますか? エミリー、来ませんでしたね~ 」
外を見るともう恒星は沈んだのか闇が佇んでいた。
思わず出たあくびは、直ぐに眠気を運んできた。
「ではお休みなさい、いい夢を………」
その言葉を最後に意識を失った。