音波
掲載日:2013/05/06
君と知り合ったのは、ちょうど一年前。
僕がヤケになっていた時期。
恋愛なんてしたくなんかなくて、それなのに君と知り合ってしまって、どうしていいかわからなくなって。好きだと伝えてもはぐらかされた。
外人と付き合いたい、と君は言った。
国籍なんてどうしようもなかった。
自分はバイだと、君は言った。
結局男を好きになるんだろうと皮肉の目でみた。それでも諦められなかった。
女の子と付き合ったことはないと、君は言った。
初めて付き合うのが自分でいいのかと悩んだ。
僕は穢れてる。
君とキスをしても、手をつないでも、近づいている気なんてしなかった。
最後の思い出にとセックスをしても、さらによくわからなくなっただけだった。
そんな君は今国外にいて、
僕は待っていると決めたけれど
どうやらパートナーを見つけたみたいで、
僕はやっぱり不必要なので、君から離れなきゃいけないと感じた。
幸せならそれでいいよ。
波打つ音を聞きながら
君が生きてるその場所が、
君が君でいられる場所であればそれでいいのだろうときれいごとを並べて
涙は流したままで、
静かにこぶしに力を込めた。




