イーリスは思い通りにならない 3
「そもそも、なんであのメアリーがそんなに人気なんだろう?」
今のメアリーの特徴なんて、属性がない無色の公爵令嬢であることくらいだ。
あ、あと見た目がいいこととか?
そして、無色であるが故に公爵令嬢でありながら他人から蔑まれており、それを何とかしたくて王妃の座を狙っていたはず。
無色であるため、戦闘もろくに出来ないメアリーは自身を下に見られることを何よりも嫌い、その度に公爵令嬢としての権力を使って相手を排除してきた。
そうやって裏で他人を貶めてきた事実をレオン殿下に知られ、拒絶されてしまい、王妃の座が完全に絶たれたことを知ると、それがきっかけで魔王へと覚醒。
そのまま最終決戦へと繋がる。
アタシが知っている世界では、メアリーとはそういう女だった。
ちなみに、ヴィサスの方は純粋にレオン殿下の事が好きで、裏でいろいろやらかしているメアリーがレオン殿下と結婚するくらいなら、私のほうが相応しいとメアリーと婚約者の座をめぐって争っていた。
「どうにかしてメアリーが魔王であるという証拠が掴めたら……あっ!」
覚醒前の今のメアリーを魔王として告発するためには、どうしても証拠が必要だ。
そうして悩んでいたら、一ついいことを思いついた。
「確かあそこにあったはず……あった!」
お目当ての物は見つけた。
あとはこれを使って、メアリーをあの場に引きずり出せばいい。
「よし…これが上手くいけば…!」
魔王を覚醒前に倒せて国も守れるし、レオン殿下もアタシのことを見直してくれるはず。
「頑張るぞ!」




