新たなる求婚者? 8
「そ、それでは…私も、メアリー様のことを愛称で呼んでもいいですか…?」
「え、ええ…まあ、私は家族にも愛称で呼ばれたことないので、良かったらヴィーが決めてもらえませんか?」
「え…私がメアリー様の初めての相手に?…………フヘヘッ…!」
「…あの……ヴィー?どうかしたんですか…?」
私が愛称で呼ばれることが初めてなことを話すと、急にヴィサス様が変になってしまった。
「フヘヘ……私が初めての相手……」
「おーい、ヴィー?ヴィサス様?」
口角が変に上がっていて、ヴィサス様には悪いが、さすがに気持ち悪い。
私は無言でヴィサス様に近づき、スパンッ!と頭をしばき上げた。
「あいたっ!……あれ?私は一体……」
よしよし、戻ってきたな。
「大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫ですが……あ、愛称を考えるという話でしたね!これはいけないいけない…」
そう言って、ヴィサス様は少しの間腕を組み、うーんと頭を悩ませる。
「そうですね……あ、メアとかどうですか?可愛らしくて、ぴったりだと思うんですが、いかがでしょう?」
目をキラキラさせているヴィサス様。
ヴィサス様はこの愛称がいいのだろう。
私は別にこだわりとかないので、素直に受け入れることにした。
「はい。それで大丈夫です。改めてこれからよろしくお願いしますね、ヴィー」
「はい!よろしくお願いします!メア!」
そう言いながら、ヴィサス様は私に満面の笑みを向けてくる。
その笑顔はまるで女神のように神々しく、女の私でも思わず見惚れてしまうほど美しかった。
「あれがメアリー・フェリシテ……アタシの敵……」
そのとき、校舎裏から私たちを覗いている者がいた。
「精々、アタシの引き立て役として頑張りなさい、メアリー・フェリシテ!」




