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私、公爵令嬢になりました  5

「ちょっ、調子に乗ってんじゃねぇぞ!」


「そ、そうだ!たかが身体強化魔法、こっちだって使える!」



そう言って、二人の身体にも魔力が流れた気配がする。


そして、後方にジャンプして距離を取った。



「無属性魔法は射程がない!行くぞ!モーブ!」


「おう!ミリタリー!」



そう言ってミリタリー様が水の塊を、モーブ様が土の塊をそれぞれ手に集め始める。



…あれ?いつの間にか私が悪役みたいになってませんか?


まあ、いいですけど…



私はとりあえず、モーブ様に()()で肉薄し、顔面を掴むとそのまま地面に叩きつけた。



「……は?なにが起きた?」



ミリタリー様は、突然隣から叩きつけられる音が聞こえてきたと思ったら、いつの間にかモーブ様が倒されているのを見て理由がわからず目を白黒させている。


そうして混乱している間に、私はミリタリー様の目の前に移動し、モーブ様と同じように顔面を掴んで地面に叩きつけた。



それで二人は完全に沈黙。


二人が放とうとしていた魔法も、私が地面に叩きつけたときに弾き飛ばして霧散させたので暴発の危険性もない。


悲鳴を上げる前に終わらせたので、誰かが来ることもないだろう。


今のうちに証拠を隠滅し、誰か先生でも呼んで回収してもらおう。



「…おーおー、派手にやったな、こりゃ」



私が証拠を隠滅しようと二人を肩に担いだときに、茂みの中から男が一人出てきた。



「…ごきげんよう、レオン殿下。そのようなところからお越しになるなんて、()()護衛をおいていかれたのですか?」


「またとは失礼だな。まあ、実際その通りなんだが」



茂みから現れたのはこの国の第二王子、レオン・ソル・シャーユ殿下であった。


この国の王族の証である、黄金を思わせる金の瞳。


綺麗な金髪はあまりこだわりがないのか、毛先がいろんな方向に跳ねている。

が、それすらも様になるほどに整った顔が、はねた毛先を逆にカッコいいものに見せるものだから不思議だ。


身体もがっしりと筋肉がついていて、背の高さも相まって、正にイケメンと呼ぶに相応しい容姿だ。



まあどれも、皆が言う客観的な意見なのであって、私はそういうのよくわかりませんけど。

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