降臨 8
「単純に脆い。コアごとまとめて押し潰せば、コアがどこにあろうと関係ない。耐久力を再生に頼り切りになっているからこうなるのだ」
「…クソッ…!化け物め……!」
潰れてしまったゴーレムは、砂となって跡形もなく崩れ去る。
「これが…魔法なのですか…?」
「ああ…俺が読んだ文献通りなら、これが一つの魔法の到達点だ。今の人類には理解することも真似することもできないだろう…」
「キングゴブリンが子供扱いされています…こんな力に昔の人類はいったいどうやって抗っていたのでしょうか…」
「それはわからない…古代の文明は俺たちが想像するよりずっと発達しているのか、他に理由があるのか…とにかく、今の俺たちにできることは何もなさそうだ…」
チラッと、再び横目であの二人を確認する。
しっかり障壁内にいるようで安心した。
あの障壁は、外からの力には強いが、内側からは簡単に外に出れる。
いつの間にか外に出られていては、守れるものも守れなくなってしまう。
そんなことを考えながら、キングゴブリンに視線を戻す。
「さて、もう決着は着いたように思うが、そなたはどう思う?」
「クソ…クソッ…クソッ!クソォォォォォォッ!!!」
その瞬間、キングゴブリンを中心に大きな風が巻き起こる。
その風はとても強力で、周囲にいるゴブリンたちも空中に飛ばされるほどだ。
「このようなことはあってはならぬ……あのときの屈辱はもう二度と……!ゆえに我はもう負けてはならぬのだ…絶対に負けてはならぬのだっ!!!」
風が、キングゴブリンに向かって収束し始める。
「我は負けぬ…たとえどのような事をしても…我自身が消えてなくなったとしても…っ!!!」
収束する風に巻き込まれて、ゴブリンたちがキングゴブリンの元に集まっていく。
集まってきたゴブリンたちがキングゴブリンの身体に触れると、塵のようなものに分解され、そのまま吸収されてしまった。
それは、ゴブリンメイジたちも例外ではない。
中には抵抗するゴブリンもいたが、それも無理矢理吸収していく。
そして、キングゴブリンがゴブリンたちを吸収していく度に、キングゴブリンの身体が異形のものへと変貌を遂げていく。




