降臨 7
「まだだ!大地を司る精霊よ、巨人となりて我が敵を討て!ガイア・ゴーレム!」
空中に赤色に光り輝く玉のようなものが出現し、それを中心に土やら岩やらが集まっていく。
徐々に人型を形成していき、最終的にはキングゴブリンの二倍の大きさはある巨大な土人形になった。
「ほう、これはなかなか…」
妾は、ゴーレムに向かって閃光と共に魔法を放つ。
バチバチという音と共に、光がゴーレムの表面をなぞるようにうごめきその通り道を焦がしていく。
しかし、焦げたそばから周りから土を集め、修復してしまう。
それは何度やっても同じだった。
「なるほど、再生までするのか。昔は魔法が苦手だったはずなのに、いつの間にやらこのような複雑な魔法を使いこなせるようになって…妾は嬉しいぞ」
「ほざけ!行け!ガイア・ゴーレム!握りつぶしてしまえ!」
ゴーレムが妾を捕らえようとゆっくり手を伸ばしてくる。
当然、妾はそれを難なく避ける。
「だが、弱点もある。例えば…」
妾が、指先をゴーレムの左腕の付け根を指差すと、一度上へ指先を向けて勢いよく下に向ける。
すると、その動きに合わせてゴーレムの左腕の付け根が切断され、砂になって落下する。
そして、左腕は再生することなく失ったままだった。
「細かい傷には再生力が働くみたいだが、欠損には対応していない。次に…」
今度は指先をゴーレムの頭に向ける。
そこから一筋の光がものすごい速度で発射され、ゴーレムの頭を貫いてしまった。
しかし、これはゴーレムの再生が働き、修復されてしまう。
「魔法に対する防御が弱い。貫通力が高い魔法を使われるとこのようにすぐ貫通されてしまう。これでコアを撃ち抜かれればそれで終いだ」
「黙れ!コアは常にゴーレムの体内を移動している!当てられる前にやればいいだけのことだ!」
ゴーレムの動きが加速する。
どうやら、動きが鈍かったのは作りたてで、魔力が上手く浸透しきっていなかったかららしい。
徐々に、速くなっていき、今では目で追うのも難しいほどの速度になっている。
しかし、妾はそれを上回る速度で捕まえようとする腕をかいくぐる。
「フフフ、そうか。まあ、それも一理ある。だが、このゴーレムは…」
次はゴーレムの中心を指差す。
再びその指先を上に向けると、また勢いよく下に向ける。
ズッ…ドンッ!
すると今度は、ゴーレムが見えない何かに上から押さえつけられるかのように跪く。
そして、そのままゆっくりと全身が潰れていき、最後には完全に真っ平らになるまで潰れてしまった。




