人類 VS 不死者 2
「……分かりました。今回は特別に許します」
「ありがとう。それでは早速__」
「ただし!」
側近が許してくれたので俺はすぐにでも会議を始めようと救護施設を出て行こうとする。
しかし、またしても側近に行く手を阻まれてしまった。
「ど、どうした?許してくれたのではなかったのか?」
「許しはしました。しかし、条件がございます」
ズイッと迫ってくる側近。
その迫力に思わず一歩、二歩と後ずさる。
「じょ、条件…?」
「はい。それは、これ以上は無理と私が判断したら素直に従ってください。それが条件です」
「え…?いや、それは……」
「い・い・で・す・ね?」
「……はい…」
側近の圧に思わず屈してしまった。
これで俺は、側近の匙加減でいつでも病院送りにされることが決定してしまったことになる。
「……安心してください。私もそんな理不尽に無理と申しません。総合的に考えて適切に判断致しますので、レオン殿下が余程無茶をなさらなければ大丈夫です。私も、傷つく兵たちを見て何も思わない訳ではないのです」
真剣な表情でそう答える側近。
「……分かった。俺が手遅れになるほど無茶をする前に止めてくれ」
「お任せください」
そこまで言うのなら、認めない訳にはいかない。
俺がそう言うと、側近は深く頭を下げた。
「…よし、それでは今すぐ会議を始める!人を集めてくれ!」
「承知しました」
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
「____それでは、緊急だが作戦会議を始める」
軍事基地内にある会議室の一つ。
そこに俺と側近。
それとシャーユ王国軍の幹部たちが集まっていた。
全員が揃っていることを確認して、状況を確認する。
「まず、戦況はどうなっている?」
「はっ。戦況は率直に言うと非常にマズイです。我々シャーユ王国軍は不死者の軍勢に対して有効な手段を持っておらず、今は不死者を無理矢理押さえつけたのち、数少ない浄化属性の能力の使い手が一匹ずつ浄化して何とか前線を維持している状態です」
俺の質問に、幹部の一人が神妙な面持ちで答えた。
今、シャーユ王国は五日前から不死者の軍勢に襲われている。
始めは一匹、二匹と数が少なく、対応するのは難しくなかったのだが、時間が経つにつれて数がどんどん増え、今となっては大軍勢となってシャーユ王国に迫ってきている状態だ。
今はなんとかシャーユ王国軍の一般兵士が不死者の動きを封じ、その間に浄化属性の能力の使い手が一匹ずつ浄化していくという非常に効率の悪い方法をとっている。
それも、シャーユ王国に浄化属性の能力持ちが少なく、不死者の数の多さに対応できていないからだ。




