本物の竜 21
「__私、感動しました…!」
なんと、イケメン(竜)に近づいていったのはルミナスだった。
何やら感動したとか変なことを言っている。
「な、なんだお前は…?」
「私の名前はルミナスと申します!私はこの分野に限り、ほぼ極めたかと思っていましたがそれは自惚れだったようです…!無自覚であのような名前を自身につけるなんて…!才能を感じざるを得ません…!」
ルミナスは興奮した様子でまくし立てる。
「あ…?よく分からんが、我はすごいということか…?」
「その通りです!まさか大胆にも自身の名前でアピールするなんて…!このルミナス、脱帽です…!」
何に感動しているのか分からないが、ルミナスはイケメン(竜)のことを敬服しているようだ。
一体どこに敬服するところがあったというのか……
「……そうだろうそうだろう!我は偉大なのだ!お前もそう思うだろう?」
ルミナスが何度も褒めるものだから、イケメン(竜)は訳も分からず気持ちよくなってテンションが上がる。
……何やら嫌な予感がするぞ?
「はい!良かったら心の友になってくれませんか?お互いを高めあえる素晴らしい関係になれる気がするのです!」
「もちろんいいとも!ルミナスよ!我らは今から心の友だ!」
「ありがとうございます!」
……なんか意気投合して心の友(?)とやらになってしまった。
一瞬で懐に入り、心を通わせるその手腕といい、ルミナスのコミュ力の高さには驚きである。
「それに伴いまして、まずはある単語に対する正しい認識をお教えしたいと思います」
「む?ある単語の正しい認識だと?」
……おや?何やら不穏な空気を感じるぞ?
「先ほどからあの単語にすごい忌避感を感じておられるようですが、その認識は誤りです。私たちの業界なら、むしろご褒美と言っても過言ではありません」
「む、なんだ、その単語とは」
「その単語とは……変態、です」
…………は?今ルミナスはなんて言った?
「変態がご褒美だと?それはどういう意味だ?」
「私たちの業界ではそれが当然のことなのです。それを語ると長くなりますが……聞く覚悟はありますか?」
「今更何を言う。我らは心の友、だろう?その程度のこと、確認するまでもない」
「…っ!その覚悟、確かに伝わりました!やはり貴方様は私が見込んだ通りのお方…!それではこのルミナス、変態の正しい認識から私たちの業界の全てを、あまねくお伝えしましょう!」
「うむ!よろしく頼む!」
…………あーあ、とんでもないことになった。
ルミナスが変態とは何たるかを事細かに説明し、それをイケメン(竜)は興味深そうに何度も頷きながら聞いている。
というか、今まで度々聞こえてきた言葉から薄々察していたが、ルミナスはどうやらアッチ方面において非常に造詣が深いようだ。
初代の時空の聖女として生きてきた何千年分もの溜め込まれた知識が、余す所なくイケメン(竜)に伝えられていく。
そして_______




