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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
本編 29

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本物の竜 12

「__で、これからどうしましょうか……」



ここまで来たはいいが、完全にノープランなためこれ以上どうしたらいいか分からない。


私たちが来ればあの竜も何かしら動きがあると思ったが、よく考えれば竜からしたら私たちなんて豆粒以下のものすごく小さな存在。


そんなのが急に来たからといって、竜ほどの巨体を持つ存在が目にも映らないほど小さなものに気づけるはずもないのだ。



……え?あの二人はどうなったのかって?


今は大人しく私の後ろで控えている。

理由は分からないが、とても素直に言うことを聞くのでこのままでいてほしいものだ。



「……あんな邪悪な笑みを見せられたら、いくら()()()()()Mっけがある私でもさすがに怖くなるよねー…」


「コケ…いたずらしないようにする……」



何やら後ろからボソボソと聞こえるが、声が小さくてよく聞こえない。



「……まあいいです。とにかく、気づいてもらえないことにはどうしようもありませんし、とりあえず声でもかけてみますか」



気を取り直して、大きく息を吸い込むと手元に両手を添える。



「スゥー……あのーっ!聞こえますかーっ!」




………………




慣れないながらも出来うる限りの大きな声で呼びかける。


しかし、返事どころか身じろぎする様子もない。



…………もしかして無視されている?



「……メアリー様、おそらく聞こえてないんじゃないですか?」


「あ…ああ、そうですか、そうですよね」



言われて気づいた。


あの雲を突き抜けたところにある頭に耳と思われる器官があるとするならば、その距離は果てしなく遠い。


私の声の大きさじゃ、全く届かないのだ。



無視されている訳じゃなくて良かった。



「もっと音を大きくしないとですかね?」


「でもどうします?単純に音を大きくしてもその音が届くか分かりませんよ?」



確かに、音を大きくしただけではあの距離にある頭のところまで音が届くとは思えない。


一体どうしたものか……



「フッフッフッ……ここは私の出番ですかね〜?」



そこに、自信満々な声が聞こえてくる。


声が聞こえてくる方に視線を向けると、そこにはドヤ顔をしながら胸を張ったルミナスの姿があった。



「遠くの人に声を届けたい。でも、大きな声を出すだけじゃ声が拡散しちゃって相手にハッキリ伝わらないよ〜……そんなときはこれ!たらららったったー!【メガメガメガホン】ー!」



ルミナスのお腹の辺りにある大きな三日月型のポケットに手を突っ込むと、中から真っ赤な色をした中が空洞になっている円錐形(えんすいがた)の奇妙な形をした筒(?)のようなものが出てきた。

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