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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
本編 28

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525/546

私が___ですか?何かの間違いでは? 5

「__で、()()()()はいつまで私に抱きついているんです?」


「もう離しませんからね!ステラ様!」


「ご主人様はコケのご主人様なんだから!コケから取らないで!」



私の左腕と、腰の右側から声が聞こえる。


そこには、私の左腕に絡みつくルミナスと、右側から腰に抱きつくコケの姿があった。



「なにー?貴方。私のステラ様にちょっかいかけないで」


「あ!ダメだよ!コケのご主人様なんだから!」



しかも、私をめぐって争っている始末。


ときおり、左右に引っ張られて体を揺さぶられる。



なんだか、こんな光景を過去にも見たような気が……



「残念。もう貴方のご主人様じゃなくなったんだよー?」


「そんな訳ない!ご主人様はコケのこと捨てないもん!」



再び左右に揺さぶられる。


……気持ち悪くなってきた。



「……ええい!鬱陶(うっとう)しい!」


「あっ!」


「うわぁっ!」



私は身体に魔力をまとわせると、二人を振り払う。


その衝撃で二人は二、三歩後ろに後ずさると、少し不満そうな顔をこちらに向ける。



「な、何をするのですか!?」


「そうだよ!ご主人様!」


「うるさいですよ、二人とも」



こういうときだけ結託するのもあの子たちと同じ。


私は小さなため息をつくと、二人に鋭い視線を向けた。



「はぁ……貴方たち、側にいることは許しましたが、そんなに密着したら邪魔で仕方ありません。その上醜く争うなど、恥を知りなさい」


「し、しかし!このチビが生意気にもステラ様を独占しようとするから!」


「チビってなんだ!そっちは牛みたいなお乳してるくせに!」


「あ!言ったな!このチビ女!」


「なんだとー!この牛女!」


「黙りなさいっ!」


「「っ!!」」



こいつらは何が気に食わないのか、性懲りもなくまた争いだす。


私は一喝して黙らせると、静かに言った。



「そんなに気に食わないなら置いていきましょうか?私は別にそれでも一向に構いませんよ?」


「あ…そ、それだけは勘弁してください…!」


「コケを置いていっちゃヤダよー!」



私の脅しともとれる言葉に、二人は焦っておろおろする。



「ならば無駄に争わないことです。いいですね?」


「はい…分かりました……」


「うん…」



私の説教を聞いて、シュン…と落ち込んだように軽く項垂(うなだ)れる二人。



「……なんだかアレ、昔のアタシたちみたいじゃない?」


「…そうですね……」



過去に同じ経験を持つ二人は、それを見て若干の恥ずかしさを覚えるのだった。

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