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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
本編 27

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三聖女、一堂に会する 8

「それで質問の答えですが、お察しの通り、(わたくし)()()ですよ」



実にあっさりと口にするスターシ。



「それは()()でもある貴方様ならよくご存知なのではないですか?創造の聖女様」


「え………」



(アタシが聖女ってなんで知って……っていうか、今同類って言わなかった?)



「…おや?違いましたか?貴方様は三聖女の一人、創造の聖女様でいらっしゃいますよね?」



(え、さ、()()()…?ということは聖女ってアタシ以外にも二人いるの?一体どうなってるのよ…!?)



聖女が全部で三人いるなんて、そんなの前世で見た攻略本にも、この世界でも教えてもらえなかった。



頭の中が纏まらない中、次々と畳み掛けるように情報が増えていく。


アタシの脳内はすでにパンク寸前だった。



「……おや、本当に知らないんですね。貴方様の神は一体何をしているのやら……いや、むしろわざと教えないことで都合良く利用しようとしているとか?」



アタシの表情を見て察したスターシが、何やら考察する。




……神?利用?一体何のこと…?



「同じ聖女のよしみとして忠告させてもらいます。もし神からの神託があったとしても信用しないことです。あ、それかいっそ(わたくし)が信仰する神に乗り換えません?月の神はいつでも門戸を開いていますよ」



なんか勧誘された。


というか、話が進みすぎてついていけない。



(神って…確か太陽の神ソル…だっけ……え?それ以外にも神様っているの?)



アタシが知っているのは、聖女の魔法を使うときに唱える呪文に出てくる、あの神様の名前だけ。


他の神様も、ましてやアタシ以外にも聖女がいるなんて全く知らない。



「…ああ、そうでした。何も知らないんでしたね。いいでしょう、簡単にですが説明してあげます」



一瞬、聖女なのにこんな事も知らないのか、と思われたような気がしたが、きっと気のせいだろう。


それから、スターシによる講義が始まる。



「まず……そういえば、貴方様のお名前を伺っておりませんでしたね。お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか?」


「……イーリス。イーリス・へルディン…」


「へルディン……なるほど、初代聖女様のお名前を頂いているのですね。イーリス様、とお呼びしてもよろしいでしょうか?」


「は、はい……」


「ありがとうございます♪」



そう言って、微笑みを向けるスターシ。


まるで初代聖女様と知り合いかのような口ぶりに、ますます疑問が深まる。



そして、スターシは周囲に視線を向けた。



「他の皆様方のお名前も伺ってよろしいでしょうか?」


「ヴィ、ヴィサス・カサンドラです」


「俺はショーディだ」


「ハルカと申します」


「コケの名前はコケだよ!」



名前を問われ、一人ずつ順に答える。



「ありがとうございます。皆様、素敵なお名前ですね」



優しく微笑むと、納得したのか再びアタシの方へ向き直る。



「さて、改めまして…まず、神が全員で三柱存在することはご存知ですか?」


「い、いや…ご存知ではないです……」


「……なるほど、人間が歴史を改竄(かいざん)したか、もしくは太陽の神が意図的に真実を隠したか…どちらにせよ、イーリス様がどの程度ご存知なのかは分かりました」



アタシの答えを聞いて、納得したように頷くスターシ。



(……あれ、なんだこれ…なんか妙に恥ずかしいぞ?)



そんな中、アタシは言いようのない羞恥に襲われていた。


別に知らないことを責められている訳じゃないのに、何故だか非常に恥ずかしさを感じる。

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