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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
本編 27

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三聖女、一堂に会する 7

「あ、あの……スターシ…様は人間ではないのですか…?」



おそるおそるアタシも質問する。


慣れない敬語を使うも、先ほどの恐怖が後を引きずり、上手く言葉が出てこない。



そんな状態でもなんとか聞きたいことを口にする。


先ほどからずっと疑問に思っていた。



それは、アナタも人間じゃないのか、ということ。



「おや、無理をしている気がしますね。(わたくし)のせいでしょうか?なんだか責任を感じます」



そんなアタシの状態を目ざとく捉え、心配してくれるスターシ。



やはり、本質的にはこの人は優しいのだ。


ただ、絶対に触れてはいけない逆鱗が存在するだけ。


そこにさえ不用意に触れなければ、あんな目に遭うこともない。



でも、その逆鱗が魔族のことだというのは分かるが、何故そうなのかが分からない。


だって、この人はどこからどう見ても人間にしか見えないからだ。



「ほら、リラックスしましょう。そうだ、試しに呼び名を変えてみるというのはどうでしょうか?親しみやすい愛称などで呼び合えば、きっと緊張する事もなくなるはずです」



良い事を思いついたとばかりに、アタシにそんなことを言ってくるスターシ。


それに愛称?初対面でそんな急に馴れ馴れしく出来ないと思うのだが…



「そうですね……スタっちとか、タシタシとか、スタちゃんとかどうです?」



でも何故かノリノリなスターシ。


自身の愛称を何通りも出してくる。


いや、そんな急に言われても気まずいだけなのだが。



「スタっちーっ!」



しかし、こんなときこそあのアホ鳥の出番。


気まずい空気なんてなんのその。


全ての空気を無視して気に入ったであろう愛称を叫ぶコケ。



「あ、ありがとうございます♪やはり不死鳥様は素晴らしいお方ですね♪」



愛称で呼んでもらえてご機嫌になるスターシ。



…………なんだこりゃ。



「……さて、空気もほぐれてきたところで、質問に答えましょうか?」


「…………あ」



そう言えば、いつの間にか緊張しなくなっていた。


もしかして、これを狙ってわざとおどけて見せたのか?



「あ、ちなみにですが、愛称で呼び合いたいというのは本当ですよ?オススメは不死鳥様も気に入ってくれたスタっちなのですが、いかがです?」


「……スターシと呼ばせてもらいます」


「あら、残念」



フフッ、とからかうように小さく笑うスターシ。



真剣なんだかそうじゃないんだか、よく分からなくなってきた。

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