追撃隊 マーシャス王国を救う 18
「これが……コケさんの言っていた……」
近くに迫ってきていた不死者たちを全て光の粒子に変えた今もなお、降り続ける黄金の光。
私は思わず手を伸ばし、その光を手の平に受け止めた。
すると、私の身体に触れた途端、溶けるように形を崩し、私の身体の中に吸収されていく。
「……あたたかい…………」
光を吸収したところからじんわりと暖かさが広がる。
ふと周囲を見渡すと、他の人たちも同じように手を伸ばしたり、自然に頭の上に降ってきたりして光に触れる。
すると、私のときと同じで光の形が崩れ、身体の中に吸収されていった。
そしてやはり私と同じで暖かさを感じるのか、気持ちよさそうな表情だったり、不思議そうな表情だったりと、様々な表情が見て取れる。
どういう仕組みかは分からないが、私たちは暖かさを感じるだけで特に何も起きず、不死者だけは光に侵食され、消滅してしまうみたいだ。
____ヒィィィィンッ!ドォォンッ!!
そのとき、空気を切り裂く音が聞こえたかと思うと、急に目の前の地面が大きな音を立てて爆発した。
「うっ…!」
「なになに!?」
「うわっ!なんだ!?」
「何が起きたんです!?」
急な出来事に私たちはそれぞれ驚きの声を上げる。
「__キィィィィッ!」
土埃が晴れると、そこにいたのは不死鳥の姿になったコケさんだった。
先ほどの爆発は、どうやらものすごい勢いで地面に着地したときのものだったようだ。
シュウゥゥゥゥ………
コケさんはその場で両翼を閉じ、丸くなると再び黄金の光がコケさんを包み込み始める。
その光は徐々にその濃さを増していき、次第にコケさんの姿が見えなくなっていく。
そして…………
「____ふぅ!やっぱり疲れるなー」
光の中から声が聞こえたかと思うと、集まっていた光が一気に霧散する。
すると、中から元の美少女の姿をしたコケさんが出てきた。
少し疲れた様子で頭をプルプルと左右に振っている。
「……あの、コケさん…さっきのは……」
「んぅ?」
おそるおそる話しかける。
先ほどの不死鳥の姿になったコケさんを思い出すと、何だか話しかけることが恐れ多いことなのではないかと思ってしまう。
私に声をかけられて、コケさんは不思議そうな表情でこちらに顔を向けた。
「さっきー?さっきってなんのこと?」
「いえ…その、コケさんって【コカトリス】だったんじゃなかったのかなーって思いまして……」
「んぅ?普段はそうだよー?本当の姿になると疲れるし、なんかあの姿だと何故か追っかけられるから、いつもは別の鳥に変身してるんだー。ほら、あの鳥昔いーっぱいいたし!」
「そ、そうですか……」
ということはやはり、不死鳥が本来の姿で間違いなさそうだ。
これで、普通のコカトリスならあり得ない能力の数々に説明がつく。
しかし、この事をメアはちゃんと知っているのだろうか?
何だか、知らないまま時の運で【名付け】をしている気がする。
メアならあり得そうだからある意味怖い。




