追撃隊 マーシャス王国を救う 12
「あの不死者たちは連れてきたものではなく、ここで生み出されたものなのだ」
「不死者を…ですか?」
不死者を生み出すには、あらゆるものを犠牲に発動する禁術を使わなければならない。
それをあれだけ生み出すとなると、相当な生贄か犠牲を払わなければならないだろう。
「ということは、術者が近くにいるという訳ですね?それで、貴方たちはその術者を倒しに来たと」
「いや、術者はいない。今回の不死者出現は特殊で、地面の中から永遠に湧き出てくるものになっている」
「え!?なんですかそれ!」
術者がいないというのも驚きだが、あの悍ましい不死者が永遠に湧き出てくるなんて想像もしたくない。
「それならば早く対処しないと!それで、その場所とはどこなのです!?」
「……君たちの後ろだ」
「…………え?」
そう言われて後ろを振り返ると、少し離れたところの地面から何やら青白い手がいくつも伸びているのが見える。
「……まさか、あれが?」
「そうだ。申し訳ないが、先に浄化してもいいか?」
「え、ええ…どうぞ…」
「恩に着る。よし、行くぞ!」
「はい!」
フィフさんが地面に置いた剣を拾って駆け出すと、部下も同じように剣を拾って追いかける。
「不死者よ!これで終わりだ!」
「いけーっ!」
そして、剣を地面に叩きつけると、剣が真っ白に輝き地面の中へと光が吸い込まれていく。
それからしばらくすると、地面が少しずつひび割れ、中から真っ白な光がまるで柱のようにあふれ出てきた。
グオォォォ____
これから生まれようとしていた不死者たちが、地面から出ることなく浄化されていく。
やがて、光が収まるとフィフさんとその部下は剣を鞘に収め、こちらに戻ってきた。
「礼を言う。君たちのおかげで不死者が湧き出てくる地点を浄化することが出来た」
そう言って、フィフさんは私たちに向かって深く頭を下げる。
それを見て部下も慌てて頭を下げた。
「い、いえ、私たちは見ていただけですから…」
「そんな事はない。君たちがいなければ我々はあの二人にやられていた。礼を言う」
「そんな事…!」
私だって、本来ならやられていた。
仮に油断していなかったとしても、あの速度にはついていける自信がない。
もしコケさんがいなければ、今頃私は高所から落としたトマトのように無残な姿になっていたことだろう。
「__そこで、君たちを我らが国に招待したい。我らの国を救ってくれたお礼を受け取ってはくれまいか?」
「た、隊長!?」
自身の【あったかもしれない未来】を想像して身震いしていると、隊長であるフィフさんが私たちにお礼をしたいと国に招待してくれた。
しかし、そのフィフさんに対してまたしても部下は慌てる。




