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緑の鬼との激闘 6

「え、なんですかあれ__」



ファァァァァ___



そのとき、白いローブをきたゴブリンから白い光が2つ降り注ぐ。


私は反射的に杖を盾にする。


しかし、その光は私ではなく先程私が倒した二匹のゴブリンメイジに降り注いだ。


すると、みるみる内に二匹のゴブリンメイジの傷が治っていく。



「まさか…()()()()!?あのゴブリンは光属性が使えるのですか!?」



空に浮かんでいたのは新たな五匹目のゴブリンメイジ。


しかも、とても珍しい光属性に適性がある個体らしい。



光属性は傷を癒し、魔を滅すると書物には書いてあったが、それを魔そのものであるゴブリンが扱えるなんて…



「突然変異、というやつですね…」



ギャーッ!ギャーッ!



新たなゴブリンメイジから癒しの光を受け、傷を治した二匹のゴブリンメイジが再び立ち上がる。


そして、空中に浮いている白いローブを着たゴブリンメイジも、二匹のゴブリンメイジの少し後ろにゆっくりと降りてきた。



ギャーッ!ギャッギャッ!!



二匹のゴブリンメイジはすごく興奮している。


先程私にやられたのが余程応えたらしい。


もう、手加減は期待できない。



二匹のゴブリンメイジは、それぞれ2つずつ魔法を放ってくる。


二重詠唱だ。



「くっ!ウィンド・シールド!」



私は、走りながら盾の魔法を唱える。


四つ全ての魔法を防ぐことはできないため、避けながらどうしても当たりそうなものだけ対応する。


幸いにも、白いローブを着たゴブリンメイジは手を出してこない。


回復に専念するのだろう。



「こっちだって!ウィンド・カッター!ロック・シュート!」



こちらも隙を見つけては魔法を放つ。


が、相手はそれを普通に(かわ)す。


もう、相殺することもない。



「う…っ!うぁ…!」



避けても、避けた魔法が地面に当たって石の欠片が飛んできて手や足に当たる。


徐々に傷が増えていき、足に力が入らなくなってきた。


二重詠唱による手数で押されて、どんどんジリ貧になっていく。

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