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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
本編 26

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追撃隊 マーシャス王国を救う 8

「……なんだぁ?どっちを見てやがる?」



私の視線が他所に向いているのに気づいた男は、視線の先を追うように振り返る。



「は?もしかしてこれ、お前がやったのかぁ?」



コケさんの存在に気づき、魔力の壁を作ったのがコケさんではないかと勘ぐる。



「……おねーさんを…………」


「は?なに?」


「おねーさんを…………」


「なんだ?何を言ってんだぁ?」


「おねーさんを……っ!」


「……なんかマズくねぇか?これ」



コケさんはずっと同じ言葉を繰り返す。


最初は意味が分からず困惑する男だったが、徐々にヤバい状況になっている事に気付き始める。




何故なら、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()からだ。




魔力の壁の中にいる私ですら、コケさんから放たれる魔力の圧に圧倒されそうになるほど。


仮にこの魔力が全て解放されてしまえばどうなってしまうか……



「……チッ!やらせるかよ!まずはお前からだ!」



男もその可能性に気づいたのか、私のときと同じようにコケさんの前に一瞬で移動し、右腕を振りかぶる。


しかし____






「おねーさんを……いじめるなぁぁぁぁっ!!!」






その瞬間、()()()()()()()()()()



「__な、に…?_____」



一歩間に合わなかった男は為す(すべ)もなく、真っ白な輝きに包み込まれていく。


そして、その光はさらに周囲へと広がっていった。



「くっ!まさかそんな…!____」



もう一人のローブを着た女も。



「土に潜れ!」


「え、ですがこれは__」


「いいから今すぐ土に潜れ!倒れている部下たちは私が何とかする!今すぐ潜れ!」


「は、はい!____」



鎧姿の人たちも、もちろん倒れている人たちも含めて、全て平等に光に飲み込まれていく。



「な、なにが起きて…?」



視界全てが真っ白で覆い尽くされ、眩しすぎて目を開ける事も出来ない。


そして、徐々に光が収まってきたのでゆっくり目を開けると、目の前にはとんでもない惨状が広がっていた。



「……こ、これは、一体……」



周囲を囲んでいたはずの木々は消失し、地面は青白く溶け、熱気が立ち昇っている。


あり得ないくらいの熱で焼き払われた…そんな風に見えた。



「こ、こんな中何故私は無事で…って、もしかしてこれで…?」



おそらく、魔力の壁によって私はこの地獄から守られたらしい。



「……うわぁ…これはまたとんでもないわね……」



そのとき、隣から声が聞こえてきたのでそちらに視線を向けると、そこにはイーリスたちの姿があった。


イーリスたちも私と同じで魔力の壁に守られ、この熱地獄に巻き込まれずに済んだらしい。


イーリスたちが無事なのを確認して、私は安堵の息を吐いた。

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