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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
幕間 16
473/474

スターシは耐え忍ぶ 23

__ピリッ!



「っ!今のは…?」



兵士たちと談笑しながら城へと戻っている最中、急に違和感が(わたくし)を襲った。



……この感覚は…結界が…破られた?



「__た、大変です!聖女様!」



そのとき、ものすごく慌てた様子で城の方から別の兵士が走ってきた。



「ど、どうしたのです…?」



嫌な予感がして、こちらに走ってきた兵士にそう尋ねる。


すると兵士は慌てて居住まいを正すと、(わたくし)の前で綺麗に直立して報告を始める。



「報告します!()()()()()()()()()()()()()しました!その数は千体以上になると思われます!」


「ば…馬鹿な……そんなことが…!」



ということはつまり…さっきの違和感の正体は…!



「マズイです…!今すぐ城に戻り守りを固めます!」


「そ、それはつまり…?」



(わたくし)の慌てように、一緒に戻っていた兵士の一人が察したようにおそるおそる(わたくし)に尋ねる。



不死者(アンデッド)がなだれ込んできます!国民の安全を最優先に!城の周囲には絶対に近づかせてはいけませんよ!」





ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー




「__状況は?」


「報告します。不死者(アンデッド)は変わらず城の周囲を取り囲み、以前突撃を繰り返しております。数も増え続けており、兵士たちが交代で迎撃にあたっていますが、数が減る気配はありません。不死者(アンデッド)が出現する地点もいまだに判明しておらず、苦しい状況が続いております」


「……そうですか…」



あれから五日が経ちました。


結界の内側に不死者(アンデッド)の侵入を許してしまい、城の周囲を取り囲まれてしまうという失態を犯してしまいました。


苦肉の策で結界を一時的に城の周囲に狭め、小さくした分強度を上げて対応していますが、数は増え続ける一方。


ルミナスから借りた道具で浄化武器を増やし、兵士たちに交代で不死者(アンデッド)を狩ってもらっていますが、焼け石に水状態。


増える速度のほうが早くて、全く数を減らすことが出来ません。


幸い、結界を城の周囲に縮小したおかげで(わたくし)の魔力が自然に回復するのと消費が釣り合うようになり、結界が今すぐ破られることがないのが唯一の救いですが…


このまま不死者(アンデッド)の数が増え続け、それによって結界の魔力消費が大きくなっていつ(わたくし)の魔力の自然回復量を上回るか分からず、予断を許さない状況であるのは言うまでもないでしょう。


当然、結界の維持に魔力は全て回しているので、(わたくし)自身が外に出ていく訳にもいきません。

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