表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
本編 25
441/490

追撃隊 竜の巣を攻略する 8

「__あ、反応ありました!」



あれからさらに三十分。


分かれ道を曲がって緩やかな坂を登っていると、ついにハルカ様からそんな報告が上がった。


心なしか、声色が少し元気なように聞こえる。



「反応とは、メタルアントですか?」


「おそらく…遠すぎて断定は出来ませんが、探知できる範囲ギリギリのバラバラの位置で三匹ほど反応しました。しかし…やはり少ないですね」


「もう少し進んだら徐々に増えてくるでしょう。そろそろ、メタルアントに接触しないように注意しながら進んで__」


「__え、急に…これはやはり……」



そのとき、ハルカ様の様子が急におかしくなる。


そして、そのまま考え込むように右手を口元に当てて顔を少し伏せた。



「…どうしたのですか?何かあったのですか?」


「あ、いえ、申し訳ありません。ただ出口と思われる場所が見つかったのですが……」


「え、そうなの!?ここからどのくらいで!?」



ハルカ様の様子が明らかに変だったので私がそう尋ねると、ハルカ様は申し訳なさそうに答えた。


すると、その内容を全て聞き終える前にイーリスが興奮してハルカ様に追い打ちをかけるように問い詰めた。



「あ、はい。出口は確かに見つかりました。場所はここからずっと一直線に進んで行くと出口と思われる場所に出られます」


「おー!やったー!もう少しで出られる!」



ハルカ様の答えに、イーリスが歓喜の声を上げる。


しかし、出口が見つかるという喜ばしい報告のはずなのに、ハルカ様は先ほどから歯切れの悪い話し方で少し不自然に感じた。


これはもしや……



「ですが、それだけではないのですね?」


「はい……その出口なんですが…()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ようです……」


「やはり…そうでしたか……」


「え?え?どういうこと?」



先ほど予想していた最悪のパターンが現実になりましたか……



私とハルカ様が最悪とも言えるシナリオが現実になったことを悟って意気消沈するなか、イーリスだけは理解出来ていないのか顔にハテナマークを浮かべたまま首を(かし)げている。



「はぁ……お忘れですか?始めのほうで言っていたでしょう?メタルアントの巣のはずなのに探知に引っかからない、と」


「うん、それは覚えてる」


「ならばこれは覚えていませんか?もしかしたら、反対側で戦闘しているかもしれないとも言っていたでしょう?」


「あ……ああっ!確かに言ってた!でもそれがどうかしたの?」


「…メタルアントたちは普段集団で活動するのですが、それもせいぜい五匹から十匹前後で、常に巨大な群れを作って動いている訳ではありません。しかし、唯一あることが起きたときだけは、巣の中にいるメタルアントのほぼ全てが一個の巨大な群れとなって動くときがあるのです」


「へ、へぇー……それで、それはどんなとき…?」



思わず、それがどんな状況なのか想像してしまったのだろう。


引きつった表情でおそるおそる私に尋ねるイーリス。



「……()()()()()()()()()()()()()()()()()()、です」



そう、メタルアントは巣が何者かによって侵略を受けた場合、それを防ぐために一気に巣の入口に集まって全員で侵略者を撃退しようとする習性がある。


そして、それがこの道を真っすぐ進んだ先で起きているのだ。


このまま進めばその侵略者とメタルアントの群れと戦闘に巻き込まれ、私たちは呆気なく群れに押しつぶされていたことだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ