創世神話 2
『……これで二人だけになったな。それでは、まずはこの世界の成り立ちから話そう』
『……それって必要なんですか?』
『必要なのだ。聞いていればすぐ分かる』
『はぁ……分かりました』
『うむ。あれはまだこの世界に何も無かった頃の話だ____』
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妾たちは無から生まれた。
無から生まれるというのがどういうことか聞かれても分からん。
ただ、そういうものだとしか言えぬ。
何もない無の世界に、二つの起点が突如として現れた。
一つの起点からは奴が生まれた
そして、もう一つの起点から妾と妹が生まれた。
無の世界で妾たちはお互いを認識した。
すると、自身に宿った力を感じ取った。
奴は無から創造する力を。
妾は理を制定する力を。
妹は時間と空間を操る力を。
まず妹が空間を作り、その中に時間を作った。
そして、妾がその空間内の法則を全て決めた。
最後に、奴が無からありとあらゆるものを作った。
自身で光り輝くもの。
その周りを回るもの。
そしてさらにその周りを回るもの。
さらに、奴はその中のものから一つだけ選ぶと、気まぐれで造形を凝り始めた。
ある場所は深く掘ったり、逆に高く積み上げたり。
その後、妾たちは新たに三つのものを生み出した。
奴は生命を。
妾は魔力を。
妹は能力を。
その全てを、奴が気まぐれで作った星に集める。
生命の種が星に芽吹くと、星は一気に豊かになった。
数多の生命が生まれては滅び、その姿を変化させていく。
妾が生み出した魔力は空気中を広がっていき、星のあらゆるものへ馴染んでいく。
特に生命が宿るものには適合率が高かったのかより深く吸収され、やがて魔力を自身で生成、利用する生命が誕生した。
次に、生命の魂の形に応じて能力が宿った。
種族的に宿す能力もあれば、突然変異で手に入れる能力もあり、生命たちには場合によっては祝福にも呪いにも扱われた。
ある程度星が繁栄してきたそのとき、ふと妾たちはお互いに呼び名が無いことに気付いた。
なので、それぞれに名前をつけることにした。
奴の名前は、【太陽の神 ソル】。
妾の名前は、【月の神 ルナ】。
妹の名前は、【星の神 ステラ】。
妾たちは自分たちの存在を総称して【神】と呼ぶことにした。
それからは、星を見守りながら時おり三人で、あーではないこーではないと意見をぶつけ合う日々へと変わっていった。




