絶対に許しません 絶対です 10
「貴重なポーションを三本も。それに古代の袋まで…さすがはレオン殿下です」
「ははっ、ただの親の七光りで持たせられているだけだけどな。だが、今はそうでもいつか俺自身を認めさせてやるって、実力で王になるって決めてるんだ」
そう言うレオン殿下の目は、熱意がこもっていた。
この人なら、王様になったあとも民のことを考えられる、いい王様になれそうな、そんな気がした。
「おーい!出られそうかー?」
あ、そういえばシルトのことを放置してた。
レオン殿下も、あ、と思い出したような表情をしているからきっと私と同じだろう。
「こっちからも出られそうにないー!悪いが、助けを呼んできてくれないかー?」
「わかった!今から助けを呼んでくるから無茶すんじゃねぇぞー!」
それからすぐ何の音も聞こえなくなったので、おそらく助けを呼びに行ってくれたのだろう。
「それじゃあ、俺たちはこのまま待つとするか。ヴィサス嬢はポーション飲んでくれたか?」
「はい。おかげさまで傷も全部なくなりました。ありがとうございます」
シルトとの会話の最中に飲んでいたのか、空の小瓶を持っているヴィサス様。
さっきまであった擦り傷や切り傷は全て、綺麗さっぱりなくなっていた。
これで、レオン殿下に支えられなくても、1人で立つことができるだろう。
動作を確認するように手足を動かすヴィサス様。
頷いている様子を見る限り、ちゃんと違和感なく治っているようだ。
「さて、いつ助けに来るかわかりませんが気長に待__」
ゴゴゴ……
そのとき、私の上から小さな地鳴りが聞こえた。
まだ落ちてきますね…
万が一にも、レオン殿下とヴィサス様に被害が及ばないよう集中していると__
「危ない!メアリー嬢!」
「え、レオン殿下!?」
レオン殿下が私に覆い被さってきた。
あまりに予想外な事に反応できず、そのまま押し倒されてしまう。
そして、私がさっきまで立っていたところに瓦礫が落ちてきた。
しかし、落ちてきた瓦礫の量は少なく、大きくもなかったためすぐに収まった。
…正直、何もされなければ倒れることもなく確実に対処できたが、これはレオン殿下のご厚意だ。
ありがたく感謝しよう。
「ありがとうございます、レオン殿下。おかげで助かりました」
しかし、レオン殿下に反応はない。
どうしたのだろう?




