かつての朋友との再会 4
「……そこまで言うのなら、実際に確認してみましょう。それで結果が分かるはずです」
「そんな必要はない。俺のほうが強いのは明白なのだから__」
「そういう訳にはいきません。ちゃんと証拠や証言は押さえておかないと、冤罪を生む原因になってしまいます。貴方、魔導警察の方なのでしょう?それくらい常識だと思いますが?」
「__あ、ああ……まあ、そうだが……」
スミスの調子に乗った言葉をヴィサス様が一刀両断。
有無を言わせない雰囲気で確認を強行する。
むしろ、スミスの誠実さのない言動を聞いて魔導警察の常識を説かれる始末だ。
今、あの男の内心は恥ずかしさでいっぱいのことだろう。
というより、先ほどからヴィサス様主導で話が進んでいる。
一応、この男も魔導警察の端くれなのだから、形上とはいえこの男が主導するのが普通なのではないのだろうか?
特にこの男はプライドが無駄に高く、人に指示されるのを嫌いそうなものなのに。
今のヴィサス様は、魔導警察の重要人物か何かなのだろうか?
「さて、分かってもらえたところで行きますよ」
私がヴィサス様のことについて思案を巡らせていると、ヴィサス様がスミスを引き連れてショーディのところに向かっていった。
ここで一瞬離脱しようかとも考えたが、いきなり私が消えたら後々面倒なことになりそうだと思い、素直について行くことにする。
「……あら、ヴィサス。遅かったじゃない」
ショーディのところにまで歩いて行くと、そこにはすでにイーリスの姿があった。
ヴィサス様だけじゃなく、イーリスまでいるのですね……
ヴィサス様より感が鈍いとはいえ、気をつけなければ……
「他の方たちはどうしたのですか?」
「ああ、他の二人?今は辺りの調査をしてるみたいよ」
イーリスの言葉を聞いて、辺りを見回してみる。
すると、ヴィサス様とイーリスについてきていた二人の男が、燃えた木々や地面で何やらゴソゴソしていた。
「なるほど、分かりました。それで、貴方は何をしているのですか?」
「アタシ?いや、たまたま幼馴染に出会ってさ。寝そべってるこの男から話を聞きながら、ついでに昔話に花を咲かせていたってわけ」
「……幼馴染?」
「そうそう。ね?ハルカ」
「はい……」
イーリスの後ろからヒョコッと恥ずかしそうに顔を出すハルカ。
一体どんなことを話していたのか、終始モジモジしている。




