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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
本編 5

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絶対に許しません 絶対です 6

「ん?あれはなんです?」



ゴヴェル様が指差す。


そこは何も無いただの山肌。


だが……



「確かに、何かありますね」


「え?ただの壁にしか見えないけど?」


()()()()ですね。ただの壁に見えるように隠蔽(いんぺい)しているようです」


「なるほど、()()()()か。ということは、特殊魔法を使う魔物がこの辺にいるということか」




特殊魔法




それは、属性魔法とは異なり、様々な種類が存在する。


暗闇を照らしたり、閉じた鍵を開けたり、幻を見せたり、記憶を覗いたり。


属性魔法には実体があるが、特殊魔法には()()()()()のが特徴だ。


なので、これで身体に攻撃することはできない。


しかし、精神には影響を及ぼすので注意するように。



当然、無属性魔法みたいに誰にでも使えるものではなく、基本的には使えない人が多い、とても珍しい魔法だとか。



あ、安心してください。

もちろん私に特殊魔法は使えませんよ。



「ヴィサス様。あれ解除できたりします?」


「そうですね…やってみましょう」



ヴィサス様はあらゆる特殊魔法を使うことができ、その中には幻影魔法もあります。


使えるということは、消すこともできるということです。

さすが、ヴィサス様ですね。



「んー……あ、できました!」



しばらくすると、壁が消えて中から洞窟が出てきた。

上手く解除できたみたいだ。


中は結構深いのか、暗くてよく見えなくなっている。



「どうします?これ」


「そうだな…」



私の言葉に、頭に手を当てて悩むレオン殿下。



「殿下。俺は大人しく帰ったほうがいいと思う。俺らだけで勝手に中に入るのは危険だ」


「シルトと意見が合うのは癪ですが、私も同意見です。ここは大人たちに任せるのが得策かと」


「そこは素直に反対って言えよ、メアリー嬢」


「だって、ムカつくのは本当のことですし」



そう言って、私はプイッと顔をそらす。



「ムカつくかどうかは置いておいて、確かにこれは報告したほうが良さそうだな」


「え…もしかして殿下も俺のこと嫌い?」



私とシルトの言葉に、レオン殿下も一旦引き返すことに決めたようだ。


そして、シルトは何故かショックを受けているみたいだ。



「さて、それじゃあ帰るか__」


「っ!?レオン殿下!動かないでください!」



背中側から嫌な気配を感じ、後ろを振り返ると火の玉がレオン殿下に迫っているのを見つけた。


私は、レオン殿下と火の玉の間に割って入り、()()()()を作り出して火の玉を受け止めた。


火の玉は透明の壁に当たると弾かれ、霧散してしまう。

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