精霊と伝説とアホな鳥 14
「……さて、まずは妾との関係よりも先に、二人のことについて話しておこうか」
私が表に出たまま、ルナは私の口を使って話を始めた。
話の内容を、ガイアとホムラの二人にも聞かせるためだろう。
声も全く同じなため、客観的に見ると自分で自分の話を聞くみたいになっているが、ここには事情を知っている者しかいない。
絵面的にはおかしな感じがするが、まあ問題はないだろう。
ルナは静かに話し始める。
「まず、二人は人間ではない。薄々察してはいただろうがな」
ルナの言う通り、それはさして驚くほどの事ではなかった。
直接魂を感じとれるなど、人間には到底不可能なことだからだ。
私が驚かないのを感じて、ルナは話を続ける。
「二人は精霊だ。メアリーも名前くらいは聞いたことがあるだろう?」
「……精霊?」
確かに、少しだけ聞いたことがある。
シャーユ王国では、精霊は自然の管理者と言われているというくらいしか情報がなく、その正体はおろか、本当に実在するのかどうかすら怪しいものだった。
それが本当に実在するとは。
「そうだ。その妖精の中でもこの二人はさらに特別な存在…精霊王と呼ばれる者だ」
「せ、精霊王!?」
精霊っていうだけでも驚きなのに、その上精霊王だとか言われても理解が追いつかない。
そもそも精霊すらろくに知らないのに、いきなり精霊王が出てきたらそりゃ驚くを通り越して唖然とするに決まってる。
「精霊王は全部で七人いてな。それぞれがある自然を象徴しているんだが、その内の地の精霊王と炎の精霊王がこの二人だ。ちなみに、地がガイアで炎がホムラだ」
「は、はい……」
私が理解していないまま、話は続いていく。
「まあ、精霊王といっても、やることは精霊と大差ないがな。精霊だけでは手に余る事象が起きたときに出てくるぐらいのものか。まあ、基本的には世の中の自然現象を管理している、と思ってくれていい」
ルナが言うには精霊には役割があって、その役割というのが自然を管理することらしい。
風が吹いたり雨が降ったりなど、そういう自然現象のバランスを保つのが仕事なのだそう。
そして、その精霊たちに指示を出したり、または普通の精霊たちでは手に負えない自然現象などに対処するのが精霊王の仕事なんだとか。




