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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
幕間 13
251/488

レオン殿下は勘違いする 8

「……………………」



炎を放った俺にルナは一瞥(いちべつ)だけすると、すぐにイーリス嬢に視線を向ける。



そして、イーリス嬢に向けた手から再びあの巨大な魔力が出現した。


その魔力は、そのままイーリス嬢の白いオーラに向かっていき……



「あ……ああああぁぁぁぁっ!!!」



全て一気に吸収してしまう。



「や、ヤバい!」


「離れろ!巻き込まれるぞ!」



そのおかげで、オーラはさらに巨大化し、光線もそれに応じてさらに巨大化した。


その大きさは、家三軒は軽く包み込めるほどだ。




ビシッ!ビシバシッ!!




空からさらにヒビ割れる音が聞こえる。


亀裂がさらに広がり、その音が響き渡っているのだ。


しかし…



「ああああぁぁぁぁ____」



イーリス嬢の腕や足の表面に亀裂が走り、そこからまるで溢れ出るかのように血が噴き出している。



このままでは持たない…!




ビキッ…………ドゴォォンッ!




そのとき、ついに空の炎の塊が砕け散った。


細かい破片が王城の周りに落ちていく。


よく見ると、空中でさらに粉々になっているようで、周辺の地域には影響はなさそうだ。




やった……やったぞ…!




あの炎の塊を砕くことに成功した!


これで国民たちも死ななくて済む…!



「うおぉぉぉぉっ!!」


「やったぞ!俺たちはやったんだ!」


「聖女様!ありがとうございます!」



兵士たちも大歓喜だ。


中には、飛び上がりながら喜んでいる者もいる。


あれだけの危機的状況を乗り越えたのだ。


凄まじいほどの解放感と達成感が辺りを包み込む。




「はっ!はっ…!んっ……はぁっ!はぁっ!」



イーリス嬢はその場に崩れ落ちた。


そのときにはイーリス嬢を包んでいた真っ白なオーラは消え去っており、全身に広がった亀裂からダラダラと血が流れている。



俺は急いでイーリス嬢のもとに駆け寄った。


その途中、古代の袋からポーションを一つ取り出す。



「よくやった!ほら、ポーションを飲んで身体を癒やすといい!」



荒い呼吸を繰り返すばかりで焦点の合わないイーリス嬢にポーションを飲ませようとポーションの口をイーリス嬢の口元に持っていく。


しかし、意識がはっきりしていないのか、全然飲もうとしてくれない。



「くっ…!どうしたら…!」


「レオン殿下。お貸しください」



そのとき、ヴィサス嬢が後ろからやってきたかと思うと、おもむろに俺が持っていたポーションを手に取る。


そして、何を思ったのか、それを一気に(あお)った。



「ヴィサス嬢!何を__」



そして、そのまま口に含んだまま、イーリス嬢を抱き寄せたかと思うと、イーリス嬢の口に自身の口を合わせる。


ヴィサス嬢の口からイーリス嬢の口の中へと、ポーションの液体が移動する。


少しして、イーリス嬢の喉が鳴る音が聞こえた。


どうやら、しっかり飲むことが出来たらしい。


ヴィサス嬢は全てのポーションをイーリス嬢に飲ませると、ゆっくりと口を離した。


すると、イーリス嬢とヴィサス嬢の口の間に唾液のアーチがかかる。


その光景に少し淫靡(いんび)な雰囲気に感じて、ちょっと目を逸らしてしまう。

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