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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
幕間 11
211/492

レオン殿下は望みをかける 2

「レオン殿下!中は危険です!」



王城の警備兵が引き止めてくる。



「止めるな!早く行かなければ間に合わなくなる!」


「しかし…!もし崩落に巻き込まれでもしたら…!」


「問答は無用だ!今すぐ中にはい__」



引き止める警備兵を振り切り、王城の中に入ろうと駆け出す。


しかしその瞬間_



「__外に出られましたよ、我が君」


「ああ!これで安心だな!」



逆に王城の中から二人の人影が出てきた。


人影の内の一人は俺がよく知る相手。


セルパン・ソル・シャーユ。


俺の兄上だった。


しかしもう一人が分からない。


全身黒いローブで包まれており、頭も包まれているのでその表情すらも分からない。



一体誰なんだ…?



「お、なんだ。誰かと思えばレオンじゃないか。どうしたんだ?こんなところで」



黒いローブの男を(いぶか)しげな目で見ていると、兄上が不思議そうな表情で俺に話しかけてくる。


その瞬間、報告にあった兄上の所業が頭をよぎり、この状況にも関わらず呑気な兄上に腹が立った。

そのおかげか、ローブの男から意識がそれる。


俺はイライラしながら呑気に話しかけてきた兄上に向き直った。



「兄上!どうしたじゃない!一体なんてことをしてくれたんだ!」


「何を怒っているんだ?僕は命からがらやっとの思いで逃げ出してきたんだぞ?少しは心配の言葉があってもいいんじゃないか?」


「何を馬鹿なことを…!って、こんな話をしている場合ではない!今すぐ行かなければ!」



兄上に気を取られている場合ではない。

今は急いでいるんだった。



兄上を通り越して、王城の中に入ろうとする。



「あ、おい!レオン!」



そのとき、通り過ぎようとした俺を兄上が呼び止める。



「兄上、俺は忙しいんだ。話は後にしてくれないか?」



そんな兄上に構うことなく、そのまま王城に入ろうとする。


が、そのとき__



「__あ、あの二匹との繋がりが切れた。大金を払って買ってやったというのに、役立たずめ……」



後ろから、聞こえてはならない言葉が聞こえた気がした。



……え?今なんて言った?



「兄上…今なんて…?」


「ん?なんだいきなり」


「いいから。今なんて言った?」


「ちょ、ちょっと怖いぞレオン?」



俺は急いでいることも忘れて兄上に迫る。


兄上も俺のあまりの豹変した態度に戸惑いが隠せない様子。



「いいから!例の二匹がどうなったのか聞いてるんだよ!」


「例の…?ああ、レオン知ってたのか。一応お忍びで買ったんだけどな。まあいいか。その例の二匹との繋がりが切れたって言ったんだよ。それがどうかしたか?」


「…繋がりが切れるということは、その二匹は……」


「死んだ…だろうな。まあ始めから(かな)うと思ってなかったからな。僕が逃げ出せるほど時間が稼げればよかったし、そう考えれば役に立ったと言えるかな」


「ということはつまり…もうすでに……」



ルナは二匹に出会い、そして始末してしまったということだ。


隷属の首輪から解放する方法は存在しない。


よって、殺すしか方法がなかったはず。


それが意味するところは一つしかない。

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