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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
本編 11

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緑鬼の王、再び 61

「いやー、美味しかったですね!」


「そうですね。また来たいと思いました」



イーリスの言葉に素直に同意する。


あの店はとても良かった。

また機会があったらもう一度来たいと思えるほどには。



美味しいものを食べてお腹を膨らませ、満足した気持ちで帰路につく。


身体中がポカポカしており、とても気分がいい。

今ならあの薬草取りも楽しく出来そうだ。



「この後はどうします?」


「明日は学園での授業もありますし、ここからは自由行動にしましょう」



ヴィサス様がこの後の予定について聞いてきたので、それぞれ好きなことをしようと提案する。



「それなら、これからメアのお部屋にお邪魔してもいいですか?」


「私の部屋ですか?」


「ダメ、ですか?」



上目遣いで私の顔を覗き込むヴィサス様。


キングゴブリンとの件もあって、お腹いっぱいになっている今は休みたい気持ちでいっぱいだが、そんな顔で見られたら断りづらい。



私は小さく息をつく。



というか、なんだか暑いですね…



身体が火照っている気がするが、たぶん気のせいだろう。


きっと、さっきの唐揚げの香辛料が効いているに違いない。

決して、ヴィサス様の上目遣いにやられたからではない。断じて。


私は首を左右に振って気を紛らわし、ヴィサス様に向き直って答えた。



「いえ、いいですけど…」


「いいんですか!?やりました!」


「でも、私の部屋なんて何もありませんよ?」


「いいんです!私はメアともっとお話したいだけですから!いっそのことお泊りしましょう!そうしましょう!」



私が許可を出したことでヴィサス様が少し(?)興奮気味になり、暴走している。



「もちろん、夜は寝るまでお話しましょうね!あれだったら、一緒にベッドで寝たりとか__」


「あ!ズルい!アタシだってまだ一緒に寝たことないのに!アタシもいいですよね!?メアリー様!」



ヴィサス様に当てられてイーリスの勢いも増す。


三人で寝たらさすがに狭くないですか…?



「まあ、お話して寝るくらいならいいですよ。ただ……もし何か良からぬことをしたらお仕置きですからね?お風呂ももちろんダメです」



私は予め釘を差しておく。


こう言っておかないと、今までの言動から何か変なことをしそうな気がするからである。



「わかりました!そこは弁えてますとも!さあメア!早く行きますよ!」



笑顔で私の腕を引っ張って早く行こうとするヴィサス様。


その姿は、先ほど食事処に連れて行こうとしていたイーリスを彷彿とさせる。



「楽しみですね!こういうの修学旅行みたいでドキドキします!メアリー様!行きましょ!」



イーリスも同じようにヴィサス様とは反対の腕を引っ張っていく。



「はぁ、分かりましたから。そんなに引っ張らないでもお泊りは逃げませんよ」



引っ張られながら私は、微笑ましいものを見る目で二人を見ていた。



お泊りを許しただけであんなに喜ぶとは…

たまにはいいかもしれませんね。

それにしても暑いですね…

どんどん胸のドキドキが大きくなっているような気がしますし…何だか誰かに会わないといけないような…

気のせいですよね?

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