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秘密の大作戦、開始!

((……目標、撒き餌に向かって移動開始))


((撒き餌了解。引き続き目標の注意を引き付けます))


((了解。目標、約6秒後に接触。今から25秒後にこちらからも接触します))


((撒き餌了解。こちらは足止めに注力します))



ごきげんよう。メアリー・フェリシテです。


え?今なにしてるのかって?

それはある作戦を実行しているのです。



その名も、()()()()()()()()()()()



まあ、やることは単純。


私が歩いていればレオン殿下が勝手に寄ってくるので私のところで足止めし、タイミングを見計らってヴィサス様と合流。


その後、私がヴィサス様のことをレオン殿下にプレゼンしつつ、ヴィサス様もさりげなくアピールし、レオン殿下をその可愛さで骨抜きにしてしまおうというものです。


情報伝達も、フロー様の音を特定の人にだけ届ける風の魔法でバッチリです。


ちなみに、コードネーム撒き餌は私です。



「おー、メアリー嬢。奇遇だな」



お、来ました。

奇遇ではなく、狙って私のところに来たのはすでに聞いています。

とにかく、時間を稼ぎましょう。



「ごきげんよう、レオン殿下。本日は大変天気がよろしいですね」


「天気?まあ、そうだな。天気がいいし良かったらこのまま散歩しながら話でも__」


「こんなに天気がいいと、日差しが強くてお肌にも悪そうですね。こういうときは室内にいるに限ります。…どうされました?」


「_あ、ああ、そうだな。日差しが強すぎるといけないもんな。今日はこのまま話をするとしよう」



よし、上手く足止めすることに成功しました。


私の鉄板ネタ、天気の話題を利用して外に出ようとされたときは少しヒヤッとしましたが、なんとか機転を利かせられましたね。


あとはそろそろ…



「ご、ごごご、ごきげんよう!レオン殿下!」


「お?おお、ヴィサス嬢か。どうしたんだ?そんなに慌てて」


「い、いえ…なんでもありません!えっと…本日はよい天気ですね!」


「あ、ああ、そうだな…」



ヴィサス様!

それさっき私が言ったやつ!


ヴィサス様はテンパるとポンコツになってしまうようで、特に好きな人を前にするとこうなってしまうみたいです。

(まあ、そんなところも可愛いんだけども)


言葉もカミカミで、勢いもすごいからレオン殿下もどうしたらいいのかわからなくなっている様子。


ここは私が人肌脱ぐか…



「レオン殿下。こんなに天気もいいことですし、ヴィサス様とお庭にでも散歩に行かれては?」


「え?でも、日差しが強いとお肌に悪いとか言ってなかったか?」


「…………」



どうやら、ポンコツは私もだったようです。

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