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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
本編 11
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緑鬼の王、再び 30

メアリー・フェリシテ 視点




足に魔力を集めると、地面がめり込む勢いで踏み込む。


そして、目の前のゴブリンオーガの懐に入り込み、鳩尾(みぞおち)に向かって強烈な右ストレートを放つ。


それに命中したゴブリンオーガはものすごい勢いで後ろに飛んでいってしまう。


その瞬間、右と左からゴブリンオーガが上から拳を同時に叩きつけてくる。


それを片手でそれぞれ受け止めると、受け止めた拳をそのまま掴んで回転。


横にそれぞれ投げ飛ばし、そこにいたゴブリンオーガを巻き込みながら吹き飛んでいく。



「…っ!」


ギャオォォ……



その時、急に両足を掴まれる感覚がする。


足元を見てみると、ゴブリンオーガの一匹が地面の中から腕を出して両足を掴んでいた。


どうやら、地面の中に潜って隙をうかがっていたらしい。


地面の中から両足を掴んでいるゴブリンオーガはニヤリと笑う。



その瞬間、四方八方からゴブリンオーガが飛びかかってくる。




……今から足元のゴブリンオーガを排除していては間に合いませんね…




足元のゴブリンオーガを排除することは諦め、目を閉じ集中する。




ドドドドドドドドドドッッ!!!




そして、ゴブリンオーガたちは一斉に私に拳をあらゆる方向から叩き込んできた。




…………ギャオ??




ゴブリンオーガの拳は確かに私を捉えた。


しかし、肝心の私に何の変化も起きていない。


殴られて吹き飛ぶどころか、痛がる素振りすらない。


それを見て、ゴブリンオーガたちは首をかしげる。



「……残念でしたね。貴方たちが殴ったのは私ではありません。私が作り出した魔力の壁です」



私はゴブリンオーガたちに殴られる瞬間、全身に魔力を鎧のようにまとっていたのだ。


ゴブリンオーガたちは、ただ透明の壁を殴っただけ。


魔力の密度を上げれば衝撃も吸収できるので、内側の私には何の被害もない。



「それでは、次は私の番ですよ」



全身に巡らせている魔力の密度をさらに上げる。


足元のゴブリンオーガの腕を蹴り飛ばして振り払うと、そのまま地面を思いきり踏みつける。



すると、地面はまるでクレーターでも出来たかのように陥没し、ゴブリンオーガたちは空に投げ出された。



「__吹き飛びなさい」



そこに超高速で拳を空中に放つ。


あまりの速度に強烈な衝撃波が発生し、空中に飛ばされていたゴブリンオーガたちは全て吹き飛ばされてしまった。


その余波で周りの木や草たちも全てなぎ倒されていく。

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