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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
本編 11
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緑鬼の王、再び 9

「__で、こうなったんでしたっけ……」



街から少し外れた場所にある薬草の群生地。


その場所をイーリスが何故か知っていたので、こうして摘むの自体はなんとかなっているが……


数時間前の自分を思い出し、深い溜息が出る。


いくら私でも、見た目雑草みたいなものを延々と摘み続けるのはさすがに辛い。


調べもせず、安易に許可なんて出すもんじゃないと思った。



「……これって、一束いくらくらいになるんです?」


「え?えっと確か……一束100G(ゴールド)でしたっけ?」


「100G(ゴールド)!?」



え、なら今私たちはどれくらい稼いでいるのですか?



急いで自身の籠の中身を見てみる。


…パッと見ても、2万Gくらいか。


(G(ゴールド)とは、シャーユ王国だけでなく、すべての国の取引で使える共通の通貨のことである)




「そんなぁ……これじゃあいつになっても借金なんて返せないじゃないですかぁ……」



ヘナヘナと、力が抜けてその場に座り込む私。



ちなみに、借金は全部で一億G。


何故そんなに高いのかと言うと、模擬戦用の広場の地面が特別製だったらしく、毎日の戦闘訓練でも耐えられるように多少の傷や穴などは自動で修復される素材を使ってる上に、さらに特別な魔法を重ねて作ったものらしい。


それを、爆発だけでなく一部は完全に消し去ってしまった。


おかげで一から作り直しとなり、その分の費用が全て私にのしかかってきたのだ。




「しっかりしてくださいメア!こらイーリス!貴方が無駄に期待させるからメアが傷ついてしまったではありませんか!」



そんな私を介抱しながら、イーリスに抗議してくれるヴィサス様。



「わかってるわよ。アタシだってこんなチマチマしたことしたくないし。でもね、ここで薬草を取り続けていると__」




ヴォォォォォォォッ!




そのとき、近くの茂みから雄叫(おたけ)びが聞こえてきた。



「キタキタァ!ここはゴブリンオーガの巣が近いのよ!こうやって近くにいたら、狙って遭遇出来るかと思ったんだけど正に読み通りね!」



奥の茂みから、何匹ものゴブリンオーガが雄叫びを上げながら出てくる。

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