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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
本編 11

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緑鬼の王、再び

「今すぐ、とっとと、お帰りくださーい」


「うるさいです!いいからそこをどきなさい!」


「…………」




ごきげんよう。


私の名前は、メアリー・フェリシテ。


勇者が興したとされる国、シャーユ王国を代々支えてきたフェリシテ公爵家の長女。


そして、ただいま借金生活を楽しく謳歌している真っ最中である。




「アタシはメアリー様のお世話があるからどけませーん。というか、アナタは邪魔なので帰ってくださーい」


「このっ!たかがメイドの分際で!」




模擬戦用の広場の修繕費は、レオン殿下が肩代わりしてくれました。


その上、借金の形(かた)に何かを要求してくる事もなく、利息も返済の期日もなくしてくれました。


レオン殿下いわく、「返せるときに返せば良いんだ。それが信頼ってものだろう?」だそうです。


とても感謝しています。




「フンッ!私はメアに親友って言われたんですよ?唯一守りたいとも言われました。どうです、いいでしょう?」


「そ、それが何か?アタシはメイドなんだから、メアリー様のお世話を毎日しているのよ?」


「お世話?それってつまり…」


「そう…お風呂のお世話、朝起こすお世話まで、メイドならなんでも出来るということ」


「ま、まさか!?メアのあの柔肌を堪能するに飽き足らず!寝顔まで!?」


「そういうこと!アナタは知ってる?メアリー様のお肌はどこもスベスベのモチモチでシミ知らず!それに出るところは出て締まるところは締まっている、完璧なプロポーション!その上、あの天使の寝顔を見たら……アタシが天に召されそうに……!」


「な…ななななななんて羨ましいぃぃぃぃぃぃっ!」



「貴方たち!うるさいですよ!」



「「す、すみません!」」



本当にこの人たちは、毎日毎日飽きないですね。



イーリスをメイドにしてから数日経ったが、毎朝イーリスとヴィサス様の二人は、こうして言い争いをしている。


毎日、どちらが私により気に入られているかで勝負しているようだが、いい加減不毛なので止めてほしい。



というか、私の柔肌を堪能って何を言っているんですか。

ただ身体を洗うのを手伝ってもらっているだけで、何もやましいことはありません。

寝顔は……まあ、よくわかりませんが、私は朝が弱いので助かっています。

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