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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
本編 10
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白黒ハッキリつけましょう 7

「ルールをおさらいするわ。一つ、この決闘は一対一で行うこと。二つ、気絶、もしくは降参した時点で相手の勝利となる。三つ、武器、魔法の使用はあり。ただし、毒などの使用は禁止。四つ、敗者は勝者の言うことに一つだけ、必ず従わなければならない。何か質問ある?」


「いいえ、ありません」



今イーリスが言った四つは、昔からの決闘における基本的なルールだ。


場合によっては人数を変えたりなど、その都度細かくルールが決められる。


今回は、基本のルールのまま変えずに決闘を行うようだ。



「よし、それじゃあ、距離を空けるわよ」



一定の距離をとる。


だいたい、相手が2本の指で隠れるぐらいの距離間だ。


距離をとると、イーリスは振り返ってポケットから一つコインを取り出す。



「このコインを今から空中に飛ばす。そして、地面に落ちたその瞬間、決闘開始よ」


「わかりました。いつでもどうぞ」


「フンッ!その余裕、必ずはがしてやるわ!」



そう言って、イーリスは親指でコインを空高く弾き飛ばした。



コインは綺麗な弧を描き、地面へと落下する。



3…2…1…



チャリンッ!



「ホーリー・スフィア!」



コインが落ちた瞬間、慣れた様子で呪文を唱えるイーリス。


私の方に手のひらを向けると、そこに白い光が集まりだす。


頭1個分くらいの大きさになると、私に向かって放ってきた。



「へぇ、これが聖女の魔法ですか」



白い光がなんとも美しい。

速度もそこまで遅くない。



ドンッ!



そして、そのまま私がいたところに着弾すると、爆発して土煙が舞い上がった。



「よし!やった!?」



徐々に土煙が晴れて、少しずつ見えるようになってきた。


しかし、そこには大きな爆発のあとがある地面があるだけ。



「あれ!?どこいった!?」



イーリスはキョロキョロと辺りを見回す。

土煙が完全に晴れて視界が開けたとき、私は爆発のあとのすぐ横に立っていた。



「初級の魔法みたいですが、威力も悪くない。使い勝手もよさそうですね」



そんな私は無傷。

制服にいたるまで汚れ一つ付いていない。

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